終活で葬儀の不安を解消!生前にできる7つの準備で「もしも」に備えよう
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- 【 終活の基礎知識 】
「終活」とは、「人生の最期に備える活動全般」を指します。財産や相続、健康不安に備えることがメインだと考える方が多いかもしれませんが、葬儀について考えたり、準備したりすることも非常に重要です。
今回は、終活で葬儀について考える大切さや、準備を進める際のポイントをわかりやすく解説します。「まだ先のこと」と思っていると、いざという時に慌てて後悔してしまうかもしれません。このコラムを読んで、今できることを考えてみましょう。
1.終活で葬儀について準備する主なメリット
「終活するといっても、葬儀のことまで考えるのは、まだ早い」「具体的に何をすればいいかわからない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、元気なうちからご自身の葬儀について考えておくことは、ご自身にとっても、残される方々にとっても、メリットがあります。
まずは、終活で葬儀について備えることの主なメリットをご紹介します。
不安を軽くし、希望を叶えやすくなる
自分の葬儀について考えることは、「亡くなってから供養まで、実際にはどのようなことが行われるのか」「費用はどれくらいかかるのか」といった漠然とした不安を軽減できます。元気なうちから準備しておくと、葬儀形式や供養の方法、埋葬場所などの希望を叶えやすくなります。
特におひとりさまや一人暮らしの方など、頼れる方が近くにいらっしゃらない場合、「希望通りの葬儀ができるだろうか」といった疑問や不安が解消されると、大きな安心につながるでしょう。
「今」をよりよく生きるきっかけになる
終活で葬儀について決めておくと、「今」の行動が大きく変わります。たとえば将来的にかかる費用のために資金計画を立てたり、友人関係を見直したりといった行動につながります。死後の準備は一見、ネガティブに捉えられがちですが、生前のうちから取り組めば、今をより充実させる後押しとなるでしょう。
ご家族の負担軽減、トラブル予防ができる
葬儀の準備を何もしないまま亡くなると、葬儀内容の決定や支払いをご家族が全て負担することになるかもしれません。葬儀の希望とともに必要な資金などを残しておくことで、ご家族の経済的負担を最小限に抑え、「誰が葬儀費用を負担するのか」といったトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
2.葬儀について「終活」で考えるべき3つのポイント
葬儀の準備は漠然と考えるよりも、ポイントを絞って取り組むことでスムーズに進みます。
こちらでは、終活で葬儀について考えるべきポイントを3つご紹介します。
葬儀の種類や希望のスタイルを考える
葬儀と一口に言っても、その形式はさまざまです。以下に、主な葬儀の種類をご紹介します。
葬儀の種類 | 概要 |
---|---|
一般葬 | ご親族や友人、会社の方などを広く呼ぶ、昔ながらの一般的な葬儀 |
家族葬 | ご家族やご親族、故人様と特に親しい間柄の友人など、限られた方々のみで執り行う葬儀 |
一日葬 | 通夜を省略し、告別式から火葬までを1日で済ませる葬儀 |
社葬 | 会社が主体となって執り行う葬儀 |
自宅葬 | 斎場ではなく、ご自宅に祭壇や棺を設置して執り行う葬儀 |
火葬式 | 通夜、告別式を行わず、火葬のみを執り行う式 |
葬儀に関しては、上記以外にも様々な決定事項があり、実際の葬儀では以下のような内容を具体的に決めていくことになります。全てを一度に決めることは難しいですが、他ならぬご自身の葬儀ですので、漠然とでも希望を考え、書き出してみるとよいでしょう。
【どんな葬儀にしたいか】
・お世話になった人たちに感謝を伝えたい
・身内だけで明るく見送ってほしい など
【葬儀のスタイル】
・葬儀の形式
・斎場の規模(参列者の数)
・宗教儀式の有無
・祭壇に使う花の色や種類 など
費用の目安を知っておく
株式会社鎌倉新書が2024年3月に行った調査によると、葬儀費用の総額は平均118.5万円でした。この費用には、葬儀の基本料金と飲食費、返礼品(※1)が含まれています。葬儀費用は、ここ十数年で変動はあるものの、100万円以上かかることが多いようです。
実際にかかる金額は、以下のような条件によって大きく変わります。ご自身の希望する葬儀がどのくらいの金額になるのか、目安を把握することで、予算が立てやすくなるでしょう。
・葬儀形式
・斎場の規模や場所
・参列者にお出しする食事の有無、返礼品の種類
・宗教者へのお布施
・祭壇や花の種類・ボリューム など
(※1)参列やお香典に対するお礼の品
出典:株式会社鎌倉新書 第6回お葬式に関する全国調査(2024年)
URL:https://www.e-sogi.com/guide/55135/
信頼できる葬儀社を探す
葬儀について考える上で欠かせないのが「葬儀社選び」です。一般的に、ご家族のご逝去から火葬までには以下の流れを要しますが、葬儀社のサポートが無い限り、全てをご家族のみで行うことはほぼできません。
葬儀社によって、提供できるサービスや、サービスの質は異なります。亡くなった後、ご家族が葬儀社をひとつひとつ精査する精神的・時間的余裕は、ほとんどないと言えます。また、ある程度ご自身の希望を反映させたいという気持ちもあるはずです。
そのため、「葬儀社の質は葬儀の満足度に直結する」ことを念頭に置き、元気なうちから信頼できる葬儀社を探すことがおすすめです。次項では、葬儀社選びのポイントをご紹介します。
3.葬儀社選びで失敗しないために知っておくべきポイント
信頼できる葬儀社を探すコツは、「いきなり1社に絞らない」ことです。葬儀社のサイトやパンフレット、口コミ、施行実績なども参考にして、数社を候補に挙げます。
葬儀の事前相談を利用するのもおすすめです。実際に葬儀社のスタッフに会ってみることで、資料だけではわからない会社の雰囲気などを確認できるでしょう。事前相談でチェックしたいポイントは、以下の通りです。
【満足のいく葬儀社を見つけるためのポイント】
・こちらの要望をきちんと聞き、さまざまな提案をしてくれるか
・メリットだけでなく、デメリットにも触れた説明をしてくれるか
・スタッフの話し方、聞き方などの印象は好ましいか など
弊社「花葬儀」の事前相談では、本社のある大森品川相談サロンのほか、お客様のご希望に応じてご指定の場所へお伺いすることも可能です。葬儀に関するご相談はもちろん、終活全般に関するご質問にもお答えいたしますので、お気軽にご相談ください。
4.心残りのない葬儀のために!終活で準備しておきたい7つのこと
自分の葬儀は1度きりですから、悔いのないようにしたいものです。
こちらでは、終活で準備しておきたい、理想の葬儀のためにできることを7つご紹介します。
1.連絡先リストの用意
自分の葬儀に呼んでほしい人をまとめておきましょう。「葬儀に呼んでほしい人の名前と関係性、連絡先」をまとめておくことで、訃報や感謝の気持ちを伝えられるようになります。また、残されたご家族にとっても、誰に参列いただくか悩むことがなくなるため、負担軽減につながるでしょう。
2.葬儀費用の準備
葬儀に関するご自身の希望を叶え、またご家族に過度な負担をかけないためにも、ある程度の葬儀費用を準備しておくことをおすすめします。
近年、燃料費や人件費の高騰により、葬儀費用だけでなく、火葬場の料金も値上げされる傾向にあります。例えば、東京23区の民営火葬場では、2020年に5万9000円だった料金が、2024年には9万円に値上げされています。万が一に備えて、葬儀費用を準備しておくことの重要性が増しているのです。
葬儀や火葬にかかる費用はご自身の財産だけでなく、亡くなった後に支払われる死亡保険金や、葬儀費用に備えるための保険(通称、葬儀保険)を活用することも可能です。終活を機に、現在加入している保険の見直しをしてもよいでしょう。
3.遺影にする写真を選ぶ
葬儀の準備をするうえで、意外と見落としがちなのが遺影写真選びです。遺影は必ず用意しなければならないものではありませんが、ほとんどの場合、祭壇に飾られます。「この写真を使ってもらいたい」というものがあれば、事前に指定しておくとよいでしょう。無い場合は、元気なうちにプロに撮影してもらうのもおすすめです。
なお、花葬儀では生前のうちに葬儀を検討されるお客様から、遺影写真をお預かりすることもあります。「自分が一番好きな自分の写真」をぜひ積極的に残しておきましょう。
4.納骨先を決める
ご遺骨の納骨先というと御影石を使用した昔ながらのお墓を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際はさまざまな種類があります。以下は一例です。
【永代供養】
・ご家族に代わり、寺院や霊園が永代にわたってご遺骨の管理・供養を行う。
・ロッカー型や自動搬送式、合祀墓(※2)など、タイプも複数ある。
【樹木葬】
・墓石の代わりに樹木を墓標とする供養方法。
【散骨】
・パウダー状にしたご遺骨を、海や山といった自然に撒いて還す供養。
【手元供養】
・ご遺骨の一部、または全てを自宅で供養する方法。
自分がどのような形で供養されたいか希望を残しておくことで、ご家族も悩まずに済みます。各種供養とその費用については「お墓の費用」の記事の中でご紹介しておりますので、そちらを参考になさってください。
(※2)読み方:ごうしぼ
骨壺から取り出したご遺骨を、血のつながりのない他のご遺骨と共に埋葬するお墓
5.ご家族に希望を伝え、情報を共有
終活の中で葬儀に関して決めたこと、叶えてほしいことは、伝わらなければ希望通りにならないことも考えられます。
ご自身の希望する葬儀の形式や内容が、ご家族の想像と異なる場合もあるでしょう。ご家族を驚かせたり、悲しませたりしないためにも、「終活をしていること」「葬儀について考えていること」を共有することが大切です。
ここまで挙げた連絡先リストや納骨先希望をまとめるために、「エンディングノート」などの終活ツールを活用することもおすすめです。
6.生前契約を検討する
葬儀への希望が固まっているのであれば、生前契約をしておくのもよいでしょう。葬儀の生前契約を結ぶメリットは以下の通りです。
【生前契約のメリット】
・葬儀の細かな内容まで、自分で決めることができる。
・葬儀費用の目安がわかり、資金計画を立てやすくなる。
・葬儀に関するさまざまな決定・手続きをしなくてもよいため、ご家族の負担が軽減される。
ただし生前契約には以下のような注意点もあります。こうした万が一を防ぐためにも、信頼性の高い葬儀社を選ぶことが重要です。
【生前契約の注意点】
・実際の葬儀が、契約時のものと変わる場合がある(物価の変動、法改正、ご家族の状況変化 など)。
・葬儀内容の変更に関する規定や、解約時の返金条件などを十分に把握していないと、変更・解約が思うようにできないことがある。
花葬儀でも生前契約を承っております。司法書士や弁護士とも連携しており、専門家を介した契約や、遺言書を利用した契約も可能です。お気軽にご相談ください。
7.死後事務委任契約も視野に入れる
「死後事務委任契約」とは、死後に行わなければならない諸手続きを、代理人に行ってもらう契約です。具体的には亡くなった方のお身体のお引き取り、葬儀、埋葬、お墓の管理、行政への届け出、医療費の精算、遺品整理などが挙げられます。
死後事務委任契約は、特におひとりさまにとって心強い備えとなります。死後のことを任せる人がいることで、安心につながるでしょう。
司法書士などと連携している花葬儀では、死後事務委任契約を結びたいお客様のご要望にもお応えしております。ご不明な点やご質問はお気軽にお問い合わせください。
5.葬儀の事前準備・終活に関するQ&A
A.まずは「葬儀の規模」「予算」で考えるとよいでしょう。
葬儀形式を決めるポイントは、「葬儀の規模」と「予算」です。大勢の方に見送られたいなら「一般葬」、近しい人のみの小規模スタイルを希望するなら「家族葬」が適しているかもしれません。
葬儀規模の大小は、費用にも影響します。ご自身の希望する葬儀規模の費用目安を参考にしながら予算を決めると、最終的にどのような葬儀形式がふさわしいかがわかるでしょう。
A.準備をせずにお越しいただいても問題ありません。具体的なイメージをお持ちでなくても、お気軽にご相談ください。
終活を始めたばかりの頃は、どのような葬儀がよいのか特に思い浮かばないという方がほとんどです。事前相談を利用することで少しずつ希望が形になりますのでどうぞご安心ください。話し合いをスムーズに進めたいという場合は、以下のうち思いつく希望をまとめておくことをおすすめします。
葬儀形式/参列者のおおよその人数/予算/宗教・宗派/斎場のエリア など
A.取り組むタイミングに決まりはありません。年齢に関係なく「意識した時」が始め時です。
「終活で葬儀について考える」と聞くと、「健康や寿命を意識し始める老後から」といったイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、終活をスタートする時期に決まりはありません。
病気や加齢によって判断能力が衰えると、思うように終活を進められなくなってしまうため、終活や葬儀について意識した元気なうちから始めるとよいでしょう。
終活を始めるタイミングについては、「終活とは?まわりはいつから始めている?」で詳しくご紹介しています。そちらもぜひ参考になさってください。
6.事前相談で終活の葬儀に関する不安を払拭し、理想を叶えよう
終活で葬儀について考えることは、ご自身の希望を叶えるためだけでなく、残されたご家族のためにもなります。しかし元気なうちから自身の葬儀について考えようとしても、なかなか難しいものです。
漠然とした不安や疑問は、プロである葬儀社に相談してひとつずつ解決していきましょう。相談の際は、「自分の葬儀を安心して任せられるか」に注目することも大切です。
葬儀や終活についてのお悩みは、花葬儀にお任せください。お客様の理想の葬儀のために、真心こめてサポートいたします。事前相談のお問い合わせは、24時間365日対応の電話またはメールにて承っております。この機会に、どうぞご検討ください。