コロナ禍で変わる葬儀。その現状と、安全に執り行うポイントは?
- 作成日: 更新日:
- 【 葬儀の種類 】
新型コロナウィルス感染症の流行から、1年が経ちました。ただ、収束にはもう少し時間がかかることでしょう。
コロナ禍で、新しい日常生活の様式が浸透してきました。では、葬儀はどのような形に変化してきているのでしょうか。
今回は、コロナ禍での葬儀は具体的にどんな傾向が出てきているのか、そして、安全に、後悔のない葬儀を執り行うにはどうすればよいのか、ポイントと注意点をご紹介いたします。
コロナ禍で変わった葬儀の傾向
新型コロナウィルスの流行により、「多くの人が式場に集まることは、クラスターの発生や感染リスクが高まるのではないか」という心配の声が徐々に出てきました。それを踏まえ、現在なされている対策を4つ、ご紹介します。
対策1:ご参列の人数を減らす
いわゆる「三密」を避けることを目的に、「葬儀に参列する人を減らす」というものです。ご参列者を、故人様のご家族やご親族をはじめとする関係の深い方だけに絞り、大人数が集まらないように配慮します。これは『家族葬』と呼ばれる形式の葬儀で、なじみ深い方だけで故人様を見送れることが特徴です。近くにお住まいのご家族、ご親族の参列にとどめる考えが増えてきていることなどから、コロナ禍において注目度が高まっている葬儀でもあります。
対策2:葬儀を1日で終わらせる
これまでの葬儀は、「お通夜」と「告別式、火葬」を2日体制で執り行う形式が一般的でした。しかし、コロナ禍の葬儀では、式場での人との接触をなるべく減らすため、「一日葬」と呼ばれるお見送りが注目されてきています。一日葬は、お通夜を省略し、告別式と火葬を1日で終わらせることができるお見送りです。葬儀の「三密」を避け、万全な予防対策のもと一定の参列者をお呼びして営む葬儀として、今後も選ばれていくのではないでしょうか。
対策3:葬儀での会食の見直し
葬儀での会食は、お通夜が終わった後の「通夜振る舞い」、告別式や四十九日法要後にいただく「精進落とし」などがあります。とくに「通夜振る舞い」では、オードブルのような大皿の料理が提供されてきました。しかし、この形式では、取り分けるときに複数人の箸が料理に触れる場合があり、それが感染を拡げる原因になりかねないと指摘されています。そこで、次のような対策がとられています。
- ・大皿料理を取り分ける箸やトングを用意する
- ・お弁当をおひとりずつご用意する
- ・食事の席の参加者をご遺族だけにする
このように、コロナ禍でも葬儀の会食ができるよう、さまざまな工夫や取り組みがなされています。
対策4:法要の延期や規模の縮小
葬儀は、火葬が終われば終了ではありません。その後も四十九日や一周忌などの法要(神道の場合は五十日祭など、キリスト教の場合は追悼ミサや記念集会)があります。葬儀と同じように、大勢がひとつの場所に集まることを不安に思う声も出ています。このため、法要を喪主様とご家族のみで執り行う、または法要そのものを延期、中止することもあります。法要の日程を後ろ倒しにすることは、基本的にありません。しかし、コロナ禍においてはご参列者の命と健康を第一に考えることに、これらの判断もやむを得ないといえるでしょう。
コロナ禍の葬儀で出る後悔の声
コロナ禍の葬儀では、規模の縮小や法要の日程変更など、工夫が必要なことも多くあります。しかし、それが原因で希望通りの葬儀を執り行うことができず、後悔が残る方も少なくありません。実際にご遺族から、次のような声が寄せられています。
- ・式場に大勢が集まらないようにするため、遠方に住む親戚を呼べなかった。
- ・火葬だけで見送らざるをえず、故人の遺言どおりの葬儀を執り行えなかった。
- ・食事を用意しなかったため、周囲の方とともに故人を偲ぶ時間をつくれなかった。
たしかに、思っていた通りの葬儀は難しいかもしれません。しかし、これらの後悔を少なくし、希望に近づけるお見送りの方法は必ずあります。ここでは具体的にどのような点を意識すればよいのかをお伝えいたします。
コロナ禍で後悔のない葬儀を営むポイント
コロナ禍で、どうすれば希望に近く、後悔の少ない葬儀ができるのでしょう。今回は、そのポイントを3つご紹介します。
ポイント1:葬儀社のコロナ対策を確認する
葬儀はどうしても、ある程度の人の集まりができてしまいます。だからこそ、お客様と施行スタッフの安全のため、消毒液の設置や適切な換気、ソーシャルディスタンスの確保など、葬儀社は多くの対策をとっています。その内容は葬儀社のホームページに載っていることも多いので、お調べになるとよいでしょう。もしコロナ対策の内容がわからない、より具体的な対策を知りたければ、葬儀社に連絡して聞くこともできます。質問に的確に答えてくれて、ご希望に寄り添ったお見送りをコロナ禍でも実現してくれるかどうか。その葬儀社が信頼できるかを判断する大切なポイントです。
ポイント2:火葬式ではなく一日葬を選ぶ
お通夜や告別式を一切執り行わず、火葬だけで終わらせる、『火葬式』と呼ばれる葬儀があります。最低限の儀式で故人様をお見送りするため、人数や集まる時間を少なくできると、コロナ禍において選ばれることが増えています。しかし、お別れの時間が本当に短く、「故人様と向き合う時間がもっとほしかった」と後悔される方も少なくありません。そこでおすすめしたいのが、火葬式だけのお見送りだけでなく、コロナ禍でも告別式からご火葬まで1日で終わる『一日葬』です。
一日葬であれば、参列者が集まる機会があり、故人様と向き合う時間がとれます。そして、「密」をつくる時間を最小限に抑えることができます。どんなお見送りが故人様とご遺族にとって悔いが残らないか、それを第一に考えましょう。
ポイント3:一般葬をご希望の場合
故人様の生前の交友関係が広かった場合、2日体制でいろいろな方に見送っていただく、『一般葬』をお考えになるかもしれません。もちろん、コロナ禍でも一般葬を執り行うことはできます。その場合、以下の2点を葬儀社に確認するとよいでしょう。
- ・依頼予定の葬儀社がとっているコロナ対策を、事前に確認する。
- ・「密」を作らない、飛沫感染を防ぐなどの方法を相談する。
一般葬はご参列者の数が多くなるため、いわゆる「ソーシャルディスタンス」をどのように確保するか、食事の席をどのように対応するか、などの対策が必要です。対策をしっかりとっている葬儀社であれば、このような点にも配慮してくれるはずです。遠慮せず相談してみましょう。
後悔のない、安全な葬儀のために
弊社「花葬儀」では、万全な新型コロナウィルスの感染対策とともに、後悔のないお見送りができるよう、様々な提案をさせていただいております。
花葬儀のコロナ対策
行政の指示をもとに感染症対策マニュアルを作成し、予防の徹底に努めております。弊社のコロナ対策とともに、みなさまにご協力いただいている点をご紹介いたします。お式の打ち合わせから当日のお見送りを終えるまで、みなさまにご安心いただけるよう心がけております。
■弊社がとっているコロナ対策について
・施行スタッフのマスクの着用
・式場の適切な換気と消毒
・全従業員の検温、手洗い、うがい、消毒の励行
・オフィス内、社用自動車、および備品の定期的な消毒
■みなさまにご協力いただいているコロナ対策について
・式場でのマスクの着用
・式場入口での手指消毒
これらの対策を徹底し、またご参列者様にご協力をいただきながら、コロナ禍でも安全にお見送りができる環境を整えています。
参考:花葬儀 新型コロナウィルスに対する弊社の対応につきまして
https://www.hana-sougi.com/company/topics20200326/
コロナ禍の葬儀でできること
新型コロナウィルスの感染リスクが低いことはもちろんですが、ご家族に後悔の残らない式にすることも、葬儀では大切です。この「安全性」と「後悔を残さないこと」を考え、コロナ禍の葬儀でできることをご紹介します。
■「納棺の儀」で故人様の身支度に寄り添う
「納棺の儀」とは、故人様を棺にお入れするときの儀式です。ご遺体を清めるとともに、お召し物を死装束へと着せ替え、メイクを施して、美しい姿で旅立てるよう準備を進めます。
納棺の儀で、故人様との最後に寄り添う時間を作り、ご冥福を祈ることができます。コロナ禍の葬儀で火葬式を選ばれた方、お見送りの時間が確保できなさそうな場合にできる、お見送りのかたちです。
■火葬前に花でいっぱいのお別れの場を設ける
お通夜や告別式をしない火葬式では、お別れの時間が短く、故人様らしいお見送りも難しくなります。しかし、花葬儀では、火葬式でも小さな花祭壇を設け、お見送りの時間をつくることもできます。
■オンライン記帳で非対面の受付が可能
専用のQRコードを読み取り、スマートフォンで記帳するサービスです。式場の受付に並ぶ必要がなくなるため、人の集中を避けることができます。
参考:お葬式の受付も非対面型が主流に。花葬儀が『オンライン記帳サービス』を本格的にスタート
まとめ
新型コロナウィルス感染症の影響で、葬儀もこれまでの方法にとらわれない、新たな様式が模索されるようになりました。コロナ禍のお見送りで感染しない、感染させないために、どのようなことができるのか、対策と配慮を十分にとる必要性が出てきました。
しかし、葬儀において、故人様を供養する気持ちがなによりも大切であることは変わりません。厳しい環境ですが、その気持ちを届ける、形にする方法は、必ずあります。どんなご要望やご質問でも、遠慮せず葬儀社に相談してみましょう。
弊社「花葬儀」では、コロナ禍の葬儀を、万全な対策のもとに執り行っております。
お客様に寄り添い、「その人らしいお見送り」をご提案いたします。コロナ禍でのご不安や心配事など、お気軽にご相談ください。