花葬儀の反対は?
- 作成日: 更新日:
- 【 葬儀・葬式 】
言葉にも類義語と対義語があるように、どのようなことにも表と裏があるものですが、最近フッと思ったことがあります。
弊社「花葬儀」の反対って、なんだろう……?
おかげさまで多くの方のご葬儀のお手伝いをさせていただいておりますが、そのコンセプトはなんなのか。
そして、これまでの伝統と「花葬儀」の関係性は、どのようなものなのか……。
自分語りなところもあるかもしれませんが、じつはあまり知られていない葬儀のマメ知識と合わせて、少しお付き合いいただければと思います。
「葬儀」と「告別式」の違いから見える花葬儀の反対
「葬儀には決まったひな型のようなものがあり、そのとおりに進めなければならない」
とお考えの方も多いかもしれません。
が、じつはこの考え、ちょっと違います。
ところでみなさんは、『「葬儀」と「告別式」は、意味合いの異なる別の儀式である』ことをご存知でしょうか。これが理解できれば、「ひな型があることは少し間違っていること」がわかります。
「葬儀」と「告別式」、たしかに同じようなものに見えますが、それぞれの内容は
- ・葬儀:故人様を仏の道に迎え入れるために必要な儀式(宗教的な意味が強い)
- ・告別式:故人様と周囲の方がお互いに別れを告げる儀式(社会的な意味が強い)
というものです。
このふたつを同じものと考えてしまう背景には、
- ・葬儀と告別式を同じ日に連続して執り行うことが多い
- ・葬儀という言葉には「仏の道に迎え入れる儀式」のほか「お通夜から火葬までの一連の流れ」など曖昧な部分があり、本来の「葬儀」の部分も便宜上『告別式』と呼ぶことがある
などの理由があります。
たしかに、宗教的な儀式である「葬儀」は、各宗教、宗派の考えのもとで執り行われるので、ある程度の決まりやひな型があります。
しかし、お別れの儀式である「告別式」には、そのような決まりやひな型はありません。弊社「花葬儀」は、この「告別式」の部分を大切にしたいと考えております。
人生は十人十色です。故人様の生前のお仕事、ご趣味、考え方など、誰かと同じ人生はひとつとしてありません。こうなると、望ましいご葬儀の形態も一人ひとり違うはずです。葬儀も人生の一部なのですから。
故人様の個性を出し、人生をその方らしく締めくくらせてあげたい、そして、故人様への思いや感謝を葬儀の席で伝えたい。みなさんのそのような気持ちにお応えすることが、「花葬儀」の役目と考えております。
長くなりましたが、「花葬儀の反対は?」と考えたときの答えは、以下のようなものです。
『故人様一人ひとりの色をまったく出せない、通過儀礼のように流れてしまう葬儀』
「決まりだから」と流してしまうことは簡単です。しかし、それでは故人様は浮かばれないでしょう。故人様やご家族のお考えをしっかり受け止め、それに寄り添い、ご葬儀を作る、それを常に意識したいと考えております。
白木祭壇で花葬儀の「らしさ」は出せるか
と、ここで気になるのが、葬儀でかならず登場する祭壇の伝統です。
仏教の葬儀では、「白木祭壇」と呼ばれる、白木で寺社を模したような祭壇が伝統的に使われています。この白木祭壇、よく見れば会場によってデザインの違いがあるとしても、素人目にパッと見ただけではなかなか気づけないでしょう。
結果、故人様を見送る祭壇では、あまり個性を出せない……
……というわけではありません。
たしかに、弊社「花葬儀」では、祭壇そのものをオリジナルでお作りすることも多いですが、既存の白木祭壇をお花で飾り、故人様の色を出すということにも対応しております。基本的なベースの部分は守りつつ、オリジナリティを出せるところを探して彩る、伝統と故人様の色を両立させたご葬儀も、数多くお手伝いさせていただきました。
伝統の祭壇で「花葬儀らしさ、故人様らしさが出せない」ことは決してありません。オリジナリティを出すひとつの要素として考えております。
どんなこともお聞かせください。みなさんの思いと、故人様らしさを両立させ、思い出に残るご葬儀を提案させていただきます。
時代も令和になり、葬儀でもいろいろな価値観や考え方が認められるようになってきました。じつは型のとおりでなくてもよい、「その人らしさ」を出すこともできることを知っていただければ幸いです。弊社としても、さまざまなお声を聞かせていただき、「その人らしさ」をさらに演出できるよう、邁進してまいります。
プランナーY.K