葬儀でNGなネイルとは?ダメなネイルを隠す方法
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- 【 葬儀・葬式のマナー 】
ネイルを楽しむ女性が増える中、急な葬儀でネイルをしたまま参列してもよいのかどうか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。たとえ落としたいと思っても、ネイルの種類によっては自分で短時間に落とすことが難しいケースも少なくありません。
そこで今回は、葬儀に参列するのにふさわしいネイルとNGなネイル、急な葬儀で時間がないときのネイル対処法についてご紹介していきます。ぜひ、安心して葬儀に参列するための参考にしてください。
【もくじ】
1.葬儀にネイルをしたまま参列してもいいの?
葬儀に参列する際は、基本的にはネイルを落とすことをおすすめします。特に故人様が、両親、兄弟姉妹、祖父・祖母などの近親者の場合は、落とすようにしましょう。
ネイルを落とした方がよい理由は、葬儀ではネイルに限らず、メイクや身につけるアクセサリーも派手にならないように控えめにするのがマナーとされているからです。派手なネイルが他の参列者の方々を不快にしてしまう可能性もあるため、周囲への配慮という意味でも、目立つネイルをしたまま参列するのは避けるべきです。
また、爪に関するネイル以外のマナーについて言えば、長い爪は不潔な印象を持たれがちです。爪が伸びていたなら短く切りそろえましょう。
2.葬儀に参列する際にふさわしいネイルとは?
葬儀に参列する際にはネイルを落とすことが基本ですが、マナー違反とまではみなされない場合もあります。どのようなネイルならふさわしいのでしょうか。
目立たない色のネイル
葬儀で許容とされるのは、透明なクリアネイルや薄いピンク、肌色に近いベージュなど目立たない色のネイルです。ちょっと見ただけでは、ネイルをしていることがわからないような自然で控えめな色のネイルかどうかが、許容か否かの判断のポイントになります。
シンプルなデザインのネイル
葬儀にネイルをして行くならば、シンプルなデザインであることが原則です。前述した色を単色で使用したワンカラーネイルで、ストーンやラメなどの装飾がなければ許容範囲といえます。
また、爪の先とそれ以外の部分の2色だけを使うシンプルなデザインのフレンチネイルで、2色が素の爪の色に近く一体化して見える(爪先が白やオフホワイトなどで、その他の部分が透明なクリアネイルや薄いピンク、肌色に近いベージュなどの自然に見える色の組み合わせ)ならば失礼にはあたらないでしょう。2色のコントラストが強い場合は派手に見えてしまうことがあるので、葬儀にはふさわしくないといえます。
3.葬儀にふさわしくないダメなネイルとは?
葬儀に参列する際には、派手で目立つネイルは避けるべきですが、実際にはどのようなネイルが葬儀にふさわしくないのか具体的に説明していきます。
派手な色のネイル
使っている色が一色であっても、派手な色は葬儀には適しません。すでに書かせていただいたとおり、ネイルで許容される色は、透明なクリアや、薄いピンク、ベージュなど本来の爪に近い色で、それ以外はマナー違反になってしまうと考えるのが無難でしょう。
ネイルアートが施されているネイル
一般的に、複数の色を使っている、絵柄が描かれている、ラメが入っている、ラインストーンが置かれているなどネイルアートが施されているネイルは、葬儀の場にはふさわしくないと考えられます。ここからは、NGとされる主なネイルアートの種類をご紹介していきます。
自然に見えないフレンチネイル
爪の先とそれ以外の部分の2色で構成されるフレンチネイルは、ナチュラルな色使いで、かつ自然に見える色の組み合わせであれば許容されますが、2色が明らかに違ってコントラストがくっきりとしている場合は派手と思われる可能性が高いので、葬儀に参列する際は注意が必要です。
ラメやラインストーンが使われている
ラメはキラキラとしており、ラインストーンも輝いていて、いずれも華美に見える装飾です。これらが使われているネイルは、ベースの色が地味だとしても葬儀では不適切だといえます。爪の先に少しラメを使っているだけ、ラインストーンを1~2個置いているだけでも、照明に反射して目立ってしまうかもしれないので油断は禁物です。
べっ甲柄
最近、人気のブラウンや黄色をベースにした「べっ甲柄」は、確かに地味なデザインではありますが、自然に見えるネイルとは程遠くNGネイルの範ちゅうに入ります。
動物の皮の柄(アニマル柄)
ヒョウ柄やヘビ柄など、動物の毛皮や皮革の模様のネイルは、殺傷をイメージさせるため、葬儀では絶対に避けるべきです。
その他のネイルアート
そのほかにもネイルアートには、爪の根元の白い部分を残して指先にかけてベースの色とは違う色を塗る「逆フレンチ」や、指先に向かって色が変化する「グラデーション」、2色以上の色をまだらに塗る「マーブル」、立体的に見せる「3Dアート」、光沢のある透明なフィルム状のものを乗せる「ホログラム」などがありますが、いずれもデザイン性が強く目立つので葬儀には不適切です。
4.急な葬儀で時間がないときのネイル対処法
葬儀は突然訪れるもの。参列までに時間がなく、自分のネイルが葬儀にふさわしくないと気づいて慌てることも多いはずです。そこで、ここでは「いざ」というときに冷静に対応できるために知っておきたいネイルの対処法をご紹介します。特にジェルネイルやスカルプネイル、ネイルチップなど自分で落とすのが難しいとされるネイルを目立たないようにする方法は、一読の価値ありです。
ネイルを落とす
葬儀に参列する際には、まず、落とせるネイルは落とすのが基本です。ポリッシュネイル(マニキュア)はリムーバーで比較的簡単に落とせます。
ジェルネイルやスカルプネイル、ネイルチップなどの場合は、時間があればネイルサロンで落とすことをおすすめします。ただ、時間がないときは、以下の方法で目立たなくする、あるいは隠すことができます。
ネイルシールを貼る
最近は、冠婚葬祭用のネイルシートが、ドラッグストアやインターネットで簡単に入手できます。ネイルシートは貼るだけで派手なネイルを隠せるすぐれものです。
付け爪をつける
ジェルネイルを施している場合には、肌色に近い色の付け爪(ネイルチップ)を貼ってもよいでしょう。
ネイルポリッシュ(マニキュア)で隠す
ジェルネイルを隠すための手軽な裏技は、100円ショップやコンビニエンスストアなどで手に入る肌色に近いベージュのネイルポリッシュ(マニキュア)を上から塗る方法です。ジェルネイルとネイルポリッシュの材料は混ざらないので、葬儀のあとにリムーバーを使ってもネイルポリッシュだけが落ちるため、ジェルネイルを変わらず楽しめます。
*アセトンを含んでいるリムーバーは、ジェルネイルの光沢が失われたり、表面がはがれたりする可能性もあるので、リムーバーを選ぶ際には注意してください。
絆創膏を貼る
ネイルのデザインが立体的な場合は、上からネイルポリッシュを塗っても目立ったままですし、リムーバーでもなかなか落ちません。そのようなときに役立つのが絆創膏です。絆創膏の肌色の部分を爪の形に切って貼ると、デコボコを隠せます。
ただ、すべての爪に貼ると、葬儀で逆に人目を引くことにもなりかねないので、使っても2~3本の指の爪にとどめましょう。
黒の手袋
葬儀において、あらゆる種類の派手なネイルを隠すのに万能なアイテムは、お葬式用に市販されている手首までの長さがある黒の手袋です。お焼香の際には手袋をはずさなければなりませんが、短時間で、しかも後ろにいる人からは手元は見えないので、ネイルに気づかれることはありません。
しかしながら、通夜のあとの通夜振る舞いの席などで手袋をはずさないといけない場面があるときには、これまでご紹介した対処法で対応することも視野に入れましょう。
5.葬儀に備えて自分でネイルを落とす方法
ジェルネイルやスカルプネイル、ネイルチップなどは、自分で落とすのがかなり難しいと述べてきました。基本的にはネイルサロンに行って落とすことをおすすめしますが、自分で落とす方法がないわけではありません。葬儀までにネイルサロンに行く時間がなく、どうしても自分で落としたい方のために、それぞれのネイルを落とす方法をご紹介します。
ただし、いずれのケースでも、爪が欠ける、割れる、削りすぎて薄くなる、途中でうまくいかなくなるなどのリスクがあるため、時間をかけて丁寧にできる場合に限ってチャレンジしましょう。
ジェルネイル
ジェルネイルは、ジェルという液体を爪に塗ったあとにLEDライトやUVライトをあてて固めるネイルです。剝がれにくいのが特徴ですが、下記の方法で落とすことができます。
■準備する材料
- ・ジェルリムーバー
- ・爪やすり
- ・コットン
- ・アルミホイル
- ・ウッドスティック
- ・キューティクルオイル
■落とす手順
- 1.爪やすりでジェルネイルの表面部分を、全体的に削っていきます。
- 2.ジェルリムーバーを、爪を覆えるほどの大きさにカットしたコットンに沁み込ませます。
- 3.コットンを爪に乗せたあと、アルミホイルで指先を包み、15分ほど放置します。
- 4.アルミホイルをはずすとジェルネイルが浮いているので、ウッドスティックで丁寧に剝がしていきます。
- 5.ジェルを取り終えたら、爪にキューティクルオイルをつけてケアしてください。
スカルプネイル
自分の爪に専用の溶剤を使って人口の爪を密着させるのがスカルプネイルです。スカルプの場合は特に爪にしっかり密着しているため、自分で落とす場合の難易度が高いといえます。自爪が薄い方、弱い方は、爪を削りすぎてしまうと指に痛みが出ることがあるため、十分に注意して行いましょう。
■準備する材料
- ・アセトンが含まれている除光液
- ・爪やすり
- ・コットン
- ・アルミホイル
- ・ウッドスティック
- ・キューティクルオイル
■落とす手順
- 1.爪やすりでスカルプネイルの表面部分を、全体的に削っていきます。
- 2.爪を覆える大きさにカットしたコットンに、除光液を十分に沁み込ませます。
- 3.コットンを爪に乗せたあと、アルミホイルで指先を包み、15分ほど放置します。
- 4.アルミホイルをはずしスカルプが落とせるほど柔らかくなっているかを確認してから、ウッドスティックで擦り落としていきます。
- 5.細かいスカルプしか残っていない状態になるまで擦り落としたら、爪やすりで完全に落とします。
- 6.スカルプを落とし終えたら、爪にキューティクルオイルをつけてケアしてください。
ネイルチップ
ネイルチップとは、爪型の素材にジェルを塗ってアートを施したつけ爪のことです。専用の接着剤のネイルグルーやネイル用の両面テープで自分の爪に貼り付けます。下記にネイルグルーと両面テープで貼り付けた2つの場合の落とし方を説明します。
【ネイルグルーの場合】
■準備する材料
- ・グルーオフ
- ・ウッドスティック
- ・キューティクルオイル
■落とす手順
- 1.グルーオフを自分の爪とネイルチップの間に沁み込ませ、2分ほど放置します。
- 2.ネイルチップが浮いてきたら、ウッドスティックをネイルチップと爪のすき間に入れて少しずつ上げて取ります。
- 3.最後に、爪にキューティクルオイルをつけてケアしてください。
【両面テープの場合】
■準備する材料
- ・ぬるま湯
- ・ウッドスティック
- ・キューティクルオイル
■落とす手順
- 1.ぬるま湯に指をつけてシールが柔らかくなるのを待ちます。
- 2.ネイルチップを指で押し、根元にできたすき間にウッドスティックを入れて少しずつ上げて取ります。
- 3.最後に、爪にキューティクルオイルをつけてケアしてください。
6.葬儀に参列する際はペディキュアにも注意が必要
葬儀に参列する際に気をつけなければならないのは、手の爪のネイルだけではありません。足の爪のペディキュアにも注意が必要です。黒いストッキングをはくので大丈夫だろうと思って安心していたら、ストッキングが薄くてペディキュアの色が透けて見えて焦ってしまったとはよく聞く話です。
色が目立つようであれば、ネイル同様、落とすのが基本ルールです。ただ、もしも落とすことが難しい種類のペディキュアであれば、前述した「ネイルを隠す方法」でご紹介したように、ベージュのマニュキュアを上から塗ったり、絆創膏を貼ったりするなどして目立たない対処法を講じましょう。黒いフットカバーを履くのも有効な手段のひとつです。
7.葬儀にはネイルマナーを守って参列しましょう
急な葬儀に参列する際にネイルをどうすればよいのかについて解説してきました。ネイルは落として参列するのが、基本的なマナーです。ただ、どうしても自分で落とせない、サロンに行って落とす時間的余裕がないなどの場合には、ご紹介した方法で隠したり、目立たなくしたりしてみてはいかがでしょうか。
故人様を悼む自身の気持ちを大切にするためにも、またご遺族や他の参列する方々を不快にさせないためにも、葬儀にはネイルマナーを守って参列するように心がけましょう。
ネイル以外にも葬儀で気をつけたいマナーについては、こちらの記事が参考になります。
葬儀の服装・持ち物・身だしなみ ~知っておきたい身支度マナー~
https://www.hana-sougi.com/blog/funeral-outfit/
家族葬の服装はどうすればいい?服装マナーや注意点を紹介
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