家族葬で選ばれる祭壇とは?種類や特徴、準備のポイントを解説【実例付き】
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- 【 花祭壇 】
大切な人を、温かく、そしてその人らしく送り出したい。近年、そのような想いから「家族葬」を選ぶ方が増えています。家族葬で故人様を送るにあたり、祭壇は大切な要素です。どのような祭壇を選べば、後悔のない、温かいお見送りができるのでしょうか。
本記事では、家族葬で選ばれる祭壇の種類や特徴、祭壇実例まで、詳しく解説します。家族葬の祭壇選びでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
1.家族葬の増加と、変化する祭壇への想い
家族葬とは、ご家族や親しい友人など、故人様と親しかった方々のみで行う葬儀のことです。参列者数はご親族のみに限定されるわけではなく、数十人~100人以上になることもあります。
従来の形式にとらわれすぎることなく、故人様とのお別れの時間を大切にしたい。そんな想いから、家族葬を選ぶ方が増えているのでしょう。
そして、この家族葬の広がりとともに、祭壇にも変化が起きています。画一的なものではなく、故人様の人柄や趣味、思い出などを反映した、よりパーソナルな祭壇が求められるようになってきたのです。
2.家族葬で用いられる祭壇の種類とは?
家族葬では、どのような祭壇が選ばれているのでしょうか?この章では、家族葬でよく用いられる祭壇の種類と、それぞれの特徴について詳しく解説します。
白木祭壇
日本で古くから葬儀に使われてきた白木祭壇は、社殿を模した荘厳なデザインが特徴です。格式を重んじたい、伝統を大切にしたいというご家庭に選ばれています。最近では、白木祭壇に花をあしらうなど、現代的なアレンジを加えることで、より温かみのある雰囲気を演出するケースも増えています。
花祭壇
花祭壇とは、棺や遺影の周囲を豊富な生花で美しく彩る、現代的で自由度の高い祭壇形式です。使用する花の種類やデザインに決まりがなく、自由な発想で空間を演出できるのが大きな特徴です。
花祭壇の魅力、人気の理由については、次項よりさらに詳しく解説いたします。
3.なぜ人気? 家族葬で花祭壇が選ばれる理由
家族葬で、多くの方に選ばれている花祭壇。この章では、その人気の理由と、花祭壇ならではの魅力について、詳しく解説します。
故人様らしさを最大限に表現し、心温まる空間を創出できる
家族葬は、故人様と親しかった方々が集まる、私的で心のこもったお別れの場です。故人様の人となりや生きた証を色濃く反映できる花祭壇は、そのような空間にふさわしいと言えるでしょう。
例えば、
- ・故人様が好きだった花や色で彩る
- ・故人様の趣味や仕事、大切にしていたものをモチーフにする
- ・故人様の人柄(優しさ、明るさなど)を花言葉や色合いで表現する
など、自由な発想で花祭壇のデザインを考えることができます。
親しい方々と心を通わせ、思い出を共有できる
家族葬は、ご家族や親しい友人など、故人様と近しい方々のみで行われるため、参列者同士の距離が近く、一体感が生まれやすい傾向があります。美しい花祭壇を囲み、故人様の思い出を語り合う中で、互いの想いを共有し、心を通わせることができるでしょう。
このような温かい雰囲気の中で、故人様をしのび、感謝の気持ちを伝えることができるのも、家族葬ならではの魅力です。
会場の規模に関わらず、空間を最大限に美しく彩る
家族葬は、自宅から斎場まで、様々な場所で執り行われます。花祭壇は、その自由なデザイン性で、どのような空間にも調和することができます。
小規模な空間では、花を効果的に配置することで、温かく親密な雰囲気を演出します。広い空間では、花の種類やレイアウトを工夫することで、華やかで印象的な祭壇を作り上げることが可能です。場所を選ばず、故人様への想いを美しく表現し、心に残る空間を創り出すことができるのです。
4.家族葬の花祭壇実例集
ここでは、実際に家族葬で用いられた花祭壇の実例をご紹介します。写真とともに、祭壇に込められた想いやデザインのポイントも合わせてご覧ください。
祭壇名:太陽
明るいヒマワリと、華やかなダリア。それらをふんだんに使い、まるで太陽のように、いつもご家族を温かく照らし続けてこられたお母様をしのびました。曹洞宗の寺院に設置された仏教祭壇で、伝統的な空間にも調和する、温かさに満ちたデザインとなっています。
祭壇名:朝の光、紫陽花の青
こちらの神式祭壇では、故人様がご趣味で親しまれていた囲碁盤や愛読書などを丁寧にお飾りしました。故人様にとって思い出深い花である紫陽花(あじさい)を使い、爽やかなブルー系で統一しています。故人様の別荘がある那須をイメージし、故人様の面影を感じられる空間を創り上げました。
祭壇名:南国の国ハワイ
ご主人様との大切な思い出の地、ハワイ。その風景を、南国特有の鮮やかな花々やアロハシャツで表現しました。故人様とご家族の想いを、何よりも大切にした無宗教葬となりました。
ここでご紹介したのは、ほんの一例です。花葬儀では、この他にも数多くの花祭壇を手がけてまいりました。詳しくは、ぜひ「花祭壇ギャラリー」をご覧ください。ご家族の想いを形にするヒントが見つかるかもしれません。
5.家族葬の祭壇準備で押さえておきたい3つのポイント
ここでは、家族葬の祭壇を準備する上で、押さえておきたい3つのポイントを解説します。
1. 祭壇や葬儀のイメージを共有する
まずは、ご家族それぞれが故人様を想い、どのような祭壇や葬儀にしたいか、イメージを膨らませてみましょう。故人様が好きだった花や色、趣味などを思い返したり、写真やアルバムを見返したりするのもおすすめです。
また、故人様との思い出を語り合う中で、具体的なイメージが固まることもあります。ご家族で話し合い、想いを共有することが大切です。
2.葬儀全体を見て予算を配分する
家族葬の費用は、祭壇だけでなく、会場費、火葬費、宗教者へのお礼など、様々な要素によって決まります。全体のバランスを見ながら、祭壇にかける費用を考えることが大切です。
経験豊富な葬儀社に相談すれば、
- ・会場の広さに適した祭壇のサイズ
- ・予算内でできる装飾や演出
- ・宗教儀礼とのバランス
などを考慮した提案を受けられるでしょう。
3. 家族葬を熟知した葬儀社と密に連携する
花祭壇のように自由なデザインが可能な祭壇は魅力的ですが、「どんなデザインが良いか具体的にイメージできない」「希望をうまく伝えられるか不安」と感じる方もいらっしゃるでしょう。そのような時、頼りになるのが家族葬の経験が豊富な葬儀社です。
ご家族の想いに寄り添い、漠然とした言葉や断片的なエピソードからでも、故人様らしい祭壇を具体的に描き出してくれます。
「明るい雰囲気に」「好きだった花を」といった断片的なイメージでも大丈夫です。納得のいくお別れにするために、疑問や不安は遠慮なく担当者に伝え、密にコミュニケーションを取りましょう。
6.家族葬の祭壇に関するFAQ
A.祭壇の詳細は、通常、故人様を安置した後、葬儀社との打ち合わせで決定します。
カタログやプランから選ぶ場合は、葬儀社との最初の打ち合わせで祭壇の種類やデザインを選び、予算に応じて決定します。
オーダーメイド祭壇の場合は、葬儀社がご家族の想いをヒアリングし、デザインをご提案する運びとなります。
弊社花葬儀では、打ち合わせの際に空間デザイナーが同席し、ご要望を伺ったうえで花祭壇のデッサンを書き起こし、ご家族とイメージを共有させていただきます。
A.家族葬の祭壇費用は、種類(白木祭壇、花祭壇など)、大きさ、装飾(特に生花の量や種類)によって大きく変動します。
伝統的な白木祭壇は10万円程度から、花祭壇はカタログから選ぶもので10万円~30万円程度が目安となります。より豪華なものや、オーダーメイドで故人様らしさを表現する場合は、100万円以上になることもあります。
最近では、費用を抑えられる造花を使った祭壇(8万円~30万円程度)も選択肢の一つですが、生花のような香りや生命力は得られにくい点も考慮しましょう。
A.はい。多くの場合、祭壇に飾られた花は、葬儀後に持ち帰ることが可能です。
ご自宅に飾っていただき、その花を眺めながら、故人様との思い出を語り合ったり、故人様の好きだった場所に飾ったりしてもよいでしょう。
なお、実際に持ち帰るかどうかは、地域の風習やご家族のお考えによっても異なりますので、ご意向に合わせてご判断ください。
7.心を込めた家族葬の祭壇で、かけがえのないお別れを
家族葬は、故人様と親しい方々だけで行う、心温まるお別れの場です。その中心となる祭壇は、単なる飾りではなく、故人様の人柄やご家族の想いを表す、大切な場所です。
故人様にふさわしい祭壇を心を込めて準備することで、お別れの時間はより温かく、ご家族の心に深く刻まれるものになるでしょう。
私たち花葬儀は、ご家族の心に寄り添い、オーダーメイドの花祭壇を通じて、故人様らしさとご家族の気持ちが調和した空間づくりをお手伝いしています。世界に一つだけの祭壇で、心に残るお別れをとご希望でしたら、どうぞお気軽にご相談ください。