白木祭壇と花祭壇の宗教的な意味の違いとは
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- 【 花祭壇 】
「祭壇」と聞くと、昔ながらの白木祭壇をイメージする方も多いと思いますが、近年はお花で彩る花祭壇も多くみられるようになってきました。
ご葬儀はどうしても宗教の影響を大きく受けるものですが、白木祭壇や花祭壇は、どのような宗教のもとで使われることが多いのでしょうか。今回は、両者の宗教的な意味と違いを少し覗いてみましょう。
白木祭壇とは?
仏教の葬儀で古くから主流とされている祭壇です。優しい木の色合いの祭壇で、その中央に故人様の遺影とご遺体が安置されています。葬儀という荘厳な儀式に落ち着きを演出してくれる祭壇ともいえます。
同じ仏教でも、故人様や菩提寺(ご家庭と付き合いのあるお寺)の宗派によって祭壇の種類も変わってきます。また、仏教式の葬儀で見られる祭壇ですので、仏式だけでなく神式、キリスト教式、無宗教の葬儀では見られません。
少しずつ人気を集める花祭壇
決まった形式はなく、棺や遺影まわりをお花で飾って彩りを持たせる祭壇です。使うお花の色や種類に決まりはなく、故人様やご遺族の希望に合わせてデザインすることができます。
また、花祭壇は宗教を選びません。仏教、キリスト教、神道など、すべての宗教に関係なく、ご要望に沿った祭壇をご用意するという形態が特徴です。
(上の写真は仏教のご葬儀で、下の写真はキリスト教のご葬儀で、それぞれお作りした祭壇です)
現在も、日本で営まれる葬儀の90%は仏教形式です。だからこそ、白木祭壇が使われることが多く、仏教の伝統としていまもよく選ばれているのです。
しかし、時代の変化とともに「その人らしさ」を大切にする風潮が強くなってきました。宗教にとらわれることなく、故人様のお人柄をしっかり表現できる花祭壇は、大きな可能性を持っているといえるでしょう。