ガーベラが彩る花祭壇~魅力から取り入れるポイント・事例までご紹介

ガーベラが彩る花祭壇~魅力から取り入れるポイント・事例までご紹介

ガーベラはその鮮やかな色合い、明るい印象から「花祭壇には不向きではないか」と思う方もいらっしゃいますが、実は最近、ガーベラを花祭壇に使いたいと考えるご家族が増えています。

今回は、ガーベラの持つ特徴や、花祭壇におけるガーベラの魅力などを詳しく解説します。弊社「花葬儀」のガーベラを取り入れたオリジナル花祭壇の事例もご紹介しますので、ガーベラを花祭壇で使いたいとお考えの方は、ぜひこの機会にご一読ください。

1.花祭壇にガーベラが使える時期は?

ガーベラは一般的に春と秋に開花しますが、日本全国にガーベラの生産地があるため、季節に左右されず入手可能で、花祭壇でも年間を通して使うことができます。

もともとガーベラは赤色のみでしたが、品種改良が進み、現在では、赤、白、黄色、ピンク、オレンジなど、多彩な色が楽しめるようになりました。花びらに美しいグラデーションがかかった種類も豊富にあり、これほど多くの色を持つ花はガーベラほどだともいわれています。

2.ガーベラの咲き方の種類

ガーベラと一言で言っても、多くの異なる咲き方があり、見た目もさまざまです。ガーベラの代表的な咲き方には、「一重咲き」「半八重咲き」「八重咲き」「カール咲き」「スパイダー咲き」「ポンポン咲き」の6種があります。

咲き方ごとの特徴については、以下の表をご覧ください。

花の咲き方 特徴
一重咲き
(シングル)
・花の中心から外側に向かって放射状に咲く
・もっともスタンダードな咲き方
半八重咲き
(セミダブル)
・一重咲きにくらべ、より花びらが多く重なっている
・花の中心に小さな花びらが密集している
・一重咲きと並んでよく見かける咲き方
八重咲き
(ダブル)
・半八重咲きよりもさらに花びらの数が多い
・花の中心との境目がわからないほど花びらが密集している
・基本の「シングル」とくらべ豪華でボリュームがある
カール咲き ・花びらの端が筒状に丸まっている
・表裏で花びらの色が異なっているものもある
・ガーベラの中でも個性的な咲き方
スパイダー咲き ・花びらが細く尖っており、放射状に広がっている
・ガーベラの中でもシャープ、精かんな印象
ポンポン咲き ・小さな花びらが重なり、密集している
・正面から見るとボールのようにも見える、中心部がふくらんだフォルム

3.花祭壇づくりで知っておきたいガーベラの魅力

花祭壇づくりで知っておきたいガーベラの魅力

ここからは、花祭壇をつくる際に知っておきたいガーベラの魅力を解説します。ガーベラの魅力を深く理解することで、より意味深く、思い入れのある花祭壇をつくることができるでしょう。

色のバリエーションや品種が豊富

前述のとおり、ガーベラの色のバリエーションは非常に豊富です。国内で生産されているだけでも約500種類の品種があり、さらに世界各国で生産されているものも合わせると、とても数えきれないほどです。

花祭壇をつくるときには、幅広い色と品種の中から、求めるイメージに合うガーベラを選ぶことができます。

親しみを感じさせる形状

ガーベラは、キク科に属する菊の仲間です。菊は9世紀ごろに中国から渡来し、その後、家紋や食用に用いられるなど、日本人の生活に深く根付いてきました。このような歴史的な背景もあり、菊に似た形状を持つガーベラは日本人にとってなじみ深く、愛着を感じる花であるといえます。

また、中心から放射状に広がる開放的な花の姿も、どこか親しみを与えてくれる理由のひとつではないでしょうか。

和・洋を問わずどんな花とも調和

菊科であるガーベラは、和花と合わせても違和感がなく、自然に調和します。

白や黄色、淡いピンク色のガーベラは、和のテイストを強調し、穏やかで洗練された雰囲気を演出することができます。また、情熱的な赤色や、鮮やかなオレンジ色のガーベラは、バラなどの洋花と組み合わせると相性がよく、花祭壇に活力と温かみを加えてくれます。

和でも洋でも、どのようなスタイルにも溶け込むため、さまざまなシーンで彩りを添えてくれるのです。

メイン・サブどちらの役割も可能

ガーベラは花びらが平たく広がって咲くため、すき間なく敷き詰めることで、花祭壇の主役になることが可能です。また補助役としても優秀で、主役の花だけだとどうしても空間に空きが出てしまう場面でも、すき間に加えることで全体を一層美しく仕上げることができます。多様な使い方ができるため、どのような花祭壇においても重宝されるでしょう。

通年で手に入りやすく手頃な価格帯

ガーベラは、一般的なものであれば、品質にもよりますがバラの3分の1~半額程度の価格で販売されています。品種改良が進んだおかげで日本中に生産地があり、通年で手に入りやすいことも大きな魅力です。

4.ガーベラの魅力を花祭壇に活かすには?

これまでご紹介してきたように、ガーベラは魅力的な花ですが、多くの場合、花祭壇はカタログから選ぶものであるため、ガーベラの魅力を十分に生かしきれないケースもあります。

しかし、花葬儀なら以下のような取り組みで、故人様らしさやご家族の思いを表現するオーダーメイドの花祭壇をつくることが可能です。

・空間デザイナーが同席し、「ガーベラに込めたい思い」をご家族から直接ヒアリングする
・手書きのスケッチでご家族とイメージを共有し、ご家族の期待に応えられる花祭壇を作る
・世界トップクラスの知名度・取扱高を誇る大田市場で空間デザイナーが仕入れを行い、花祭壇のテーマにぴったりのガーベラを選ぶ

花葬儀による花祭壇のつくり方の詳細は、別の記事でも詳しくご覧いただけますので、あわせてご覧ください。
次項では、花葬儀だから実現できる、ガーベラを用いたオリジナル花祭壇についてさらに詳しく説明していきます。

5.「花言葉」からガーベラを選ぶこともできる

ガーベラには、色や数によって異なる花言葉があります。花葬儀の花祭壇では、これらの花言葉を参考にガーベラを選ぶこともあります。こちらでは、ガーベラの色・数ごとの花言葉について、詳しく解説いたします。

色別の花言葉

ガーベラの花言葉は「常に前進」「希望」です。生き生きと元気の良いガーベラの印象にぴったりの言葉ではないでしょうか。さらに、色によって異なる花言葉があり、それぞれの色が特有の意味を持っています。

共通:希望・常に前進
意味
神秘/挑戦/燃える愛
ピンク 感謝/神秘/熱愛/崇高美/前進/気高さ
希望/純潔/律儀
黄色 究極の美/究極の愛/友情/優しさ
オレンジ 熱烈な愛/純粋な愛/神秘
紫・緑・青 神秘/貴婦人/究極の美

ガーベラの花言葉には全体的にポジティブな響きがあるため、贈り物としても人気が高いのもうなずけます。

本数別の花言葉

ガーベラの本数ごとの花言葉は、下記のとおりです。

本数 意味
1本 一目惚れ/あなたが私の運命の人
3本 愛しています
4本 あなたに一生の愛を捧げます
6本 あなたに夢中
8本 あなたの思い夜来に感謝する
9本 永遠にいっしょにいてほしい
11本 あなたは私の最愛の人です
12本 私の恋人(妻)になってください
40本 あなたに永遠の愛を誓います
100本 私と結婚してください

ガーベラの本数によって思いを表現することで、故人様への深い思いを色濃く伝えることができ、心に残る葬儀となるでしょう。

6.ガーベラを使った花祭壇のポイント

ここからは、ガーベラを花祭壇に使用する際のポイントについてご説明します。花葬儀では、以下のようなポイントに留意して、心に響く花祭壇をお作りしています。

色づかい

ガーベラの色には、鮮やかで可愛らしい色合いから洗練されたモダンなトーン、鮮烈でクールな印象を持つものまで、幅広いバリエーションがあります。また、美しいグラデーションが掛かっているものも多く、花祭壇でもさまざまな色使いが可能です。

たとえば、異なるトーンのピンクのガーベラを組み合わせて使うことで、優しくあたたかみのある花祭壇が完成します。また、赤紫や青紫、ピンク、白など、敢えて異なる色を織り交ぜて使うことにより、にぎやかな思い出を形にしたような花祭壇をつくり出すこともできます。

種類

ガーベラには多様な種類があり、それぞれ咲き方が異なるため、使う種類によって花祭壇の雰囲気が大きく変わってきます。

八重咲きやポンポン咲きのガーベラは、その華やかさで、豪華な印象の花祭壇をつくるのに適しています。一方、スパイダー咲きやカール咲きのガーベラは、より個性的・印象的な花祭壇を求める際にぴったりです。

ガーベラの大きさ(小輪、中輪、大輪)によっても、祭壇の全体の印象は変わってきます。作りたい花祭壇のテーマや雰囲気に合わせて、適切な種類とサイズのガーベラを選ぶことが大切です。

取り入れる度合い

故人様の好みやご家族の思い、デザインなどに応じて、花祭壇にガーベラを取り入れる度合いを決めていきます。故人様が生前にガーベラを特に好んでいた場合は、ガーベラを目立つように多く取り入れメインとして使い、他の花をメインにする場合には、それらを引き立てるようにサブとして取り入れます。

他の花との組み合わせ方

ガーベラはその多彩な色と形により、和・洋を問わずさまざま花と調和します。

「愛」の花言葉のあるバラと「熱烈な愛」を意味するオレンジのガーベラを組み合わせることで、愛情のメッセージをより強調できます。また、ウェーブした花びらが特徴的なトルコギキョウとの組み合わせにより、優美さを表現することも可能です。

配置

ガーベラを配置する場所や方法によって、花祭壇の印象は大きく変わります。

ガーベラの茎の長さを活かして、高低差をつけて配置することで、立体感のある花祭壇をつくることができます。また、長い茎を生かして茎に葉物を添わせたり、ガーベラの存在感を活かして花瓶に1輪だけ飾ったりする演出も可能です。

7.ガーベラを特に取り入れたい花祭壇とは?

こちらでは、花祭壇をつくる際にガーベラをおすすめしたいケースを、詳しく解説します。

ガーベラをメインとして印象づけたい花祭壇

故人様とご家族にとって特別な場所や思い出をガーベラで表現したい場合や、故人様へのメッセージを伝えるためにガーベラをメインに使うケースがあります。

【例】
・故人様やご家族がガーベラを特に好んでいた場合は、ガーベラをメインに据え、相性のよいカスミソウなども用いて演出する
・ご家族が明るく希望を持って故人様を見送りたいときには、ガーベラの花言葉「希望」にちなんで、ガーベラを多く取り入れる

やさしさ・明るさを表現したい花祭壇

やさしさや明るさを表現したい花祭壇では、ガーベラが特に活躍してくれます。

【例】
・「やさしさ」や「親しみやすさ」を象徴する黄色のガーベラを多用し、明るく温かみのある花祭壇とする
・故人様の明るい人柄ややさしさを表すため、元気とポジティブさを表す黄色やオレンジ色のガーベラを積極的に使用する

華やかさを演出したい花祭壇

鮮やかな色が多く、品種も豊富なガーベラは、華やかさを際立たせる役割を果たします。

【例】
・色とりどりのガーベラを散りばめるように配置し、彩りを加える
・八重咲で豪華な「トレーシー」や「ツイスター」などを使う
・ガーベラをメインに据えつつ、バラやリリーなど個性のある花々と組み合わせる

故人様への敬意を表現したい花祭壇

故人様への敬意を表現したい花祭壇においても、ガーベラを用いることが多くあります。

【例】
・故人様が好んでいた色のガーベラを花祭壇の中心に据え、周囲を白や淡い色の花で囲むことにより、故人様の存在感を際立たせる
・故人様が絵を描くのが好きだった場合、目を引く色のガーベラをメインに使い、アーティスティックな雰囲気を演出する

8.ガーベラを取り入れた花祭壇の事例

最後に、花葬儀で実際にガーベラを取り入れてつくった花祭壇の事例をご紹介します。なぜ数ある花の中からガーベラを選ばれたのか、その背景を知ることで、ご家族が込めた故人様への深い想いを知ることもできるでしょう。

祭壇名:いつでも上を向いて大きな花を咲かせる

祭壇名:いつでも上を向いて大きな花を咲かせる

故人様は、ピンクや紫のかわいいものを好まれ、お花でも特にガーベラ、カスミソウがお好きとのことでしたので、紫のガーベラをメインに、周囲にカスミソウを添えた花祭壇をつくりました。常に前向きで明るい性格だった故人様をしのんでいただけるよう、花言葉が「前進」のピンクのガーベラも配置しています。

祭壇名:灯を寄せる

祭壇名:灯を寄せる

奥様がお好きだったガーベラやクレマチスなどを使用した、季節感あふれる花祭壇です。大ぶりのあじさい、ドウダンツツジとともにガーベラを飾ることで、まるで自然の中で森林浴を楽しんでいるかのような雰囲気を演出しました。

メモリアルコーナーには、奥様が趣味で収集していた信楽焼の陶器と、ご主人と2人で出かけた国内旅行の写真も飾りました。

祭壇名:〜希望〜ガーベラの花言葉を添えて

花祭壇の写真 ピンク色につつまれる上品な空間をイメージして

ご家族のご要望にお応えして、故人様の女性らしさを感じさせる花祭壇にいたしました。大ぶりのダリアと、同じく大ぶりの白いガーベラを組み合わせ、グリーンを添えることで、上品な女性らしい雰囲気をつくり上げました。ガーベラの花言葉「希望」も踏まえ、全体の調和を大切にしながらデザインしています。

祭壇名:カリフォルニア・レモネード

花祭壇ギャラリー 太陽のように華やかに咲き誇る黄色のガーベラを使った祭壇

ご家族が黄色やオレンジなどのビタミンカラーの花を希望されたため、それにふさわしいガーベラで花祭壇を彩りました。希望や元気を象徴するガーベラの明るい色合いが、祭壇全体に活気を与えており、ご家族にも大変ご満足いただけました。

祭壇名:揺れる黄色のガーベラ

祭壇名:揺れる黄色のガーベラ

黄色のガーベラのまわりに大ぶり、小ぶりの黄色の花々を配置し、まるでガーベラが風で揺れているかような生き生きとした祭壇をつくりました。オレンジのダリアをところどころに使うことで、全体が引き締まって見えるようにしています。

花葬儀の花祭壇には、ほかにも多くのデザイン事例がございます。ぜひ花祭壇ギャラリーをご覧ください。

9.多彩な表現のできるガーベラでイメージ通りの花祭壇を

ガーベラはその豊富な色と種類により、花祭壇つくりにおいて、故人様のお人柄やご家族の思いをイメージどおりに表現してくれます。また、ガーベラの持つ花言葉は、故人様への愛情や敬意、ご家族の希望の気持ちなどを象徴的に伝えるため、花祭壇に深い意味と感動を添えることができます。

ポジティブな印象の強いガーベラを葬儀で使ってもよいのかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ご紹介したように、現在ではガーベラは花祭壇で頻繁に使われるようになっています。

ガーベラを花祭壇で使う際に、疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ、花葬儀事前相談をご利用ください。365日24時間体制で、専門のスタッフが対応し、皆さまのご要望にお応えいたします。

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