花祭壇を引き立てるケイトウ~魅力を引き出すポイントとデザイン実例集
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- 【 花祭壇 】
花葬儀が送る花祭壇コラム、今回は「ケイトウ」がテーマです。「鶏頭(けいとう)」とも書くこの花は、文字通りニワトリの頭のような形をしています。インドや熱帯アジアで生まれたとされますが、万葉集には「韓藍(カラアイ)」という名称で登場しており、日本でも古くから親しまれてきました。
今回は、ケイトウを使った花祭壇の魅力や、ケイトウ花祭壇の作り方のポイントをご紹介します。実例集も交えて詳しく解説しますので、どうぞ参考にしてください。
1.ケイトウが花祭壇で活躍する時期
ケイトウの切り花は、夏の終わりから秋口にかけて出回ります。暑さに耐性がある反面、寒さに弱いため、日本では一年草(※1)として扱われます。
その年の気温や、生産者側の状況などによって、ケイトウが市場に流通する時期は前後します。寒くなると枯れてしまうため、花祭壇で活躍できるのは「市場で流通している間」と考えましょう。
(※1)発芽してから1年以内に開花し実をつけ、種を残し、枯れる植物
2.ケイトウの主な種類
ケイトウはボリュームのある花ですが、実は花びらに見える部分は花びらではなく、花序(かじょ)や花穂(かすい)と呼ばれる茎の先端が変形したものです。本当の花は花びらのない状態で、花序の下に小さく咲いています。
ケイトウの種類は花序が横に広がる「平面型」、上へ伸びる「直立型」の2つに大別されますが、どちらにも当てはまらない中間的な特徴を持つ品種も多く存在します。こちらでは、ケイトウの主な種類について解説します。
トサカゲイトウ
「平面型」に分類されるケイトウで、ニワトリの頭の形に似ています。平面型は茎の先端にある成長点が帯状に広がっているのが特徴です。帯化した茎の先端が、ニワトリのトサカのような独特の形状を作り出しています。
久留米ケイトウ
福岡県の久留米市で開発された品種です。トサカゲイトウよりも花序が多く球形になっており、ほとんど枝分かれしない特徴があります。
ノゲイトウ
通称「セロシア」で知られるノゲイトウは、「直立型」に分類されます。直立型のケイトウは茎の先端から花序が細く枝分かれし、縦長に伸びているのが特徴です。ロウソクの火のように見えることから、ギリシャ語の「Keleos(燃える)」が語源の「Celosia(セロシア)」という学名がつけられました。
羽毛ケイトウ
直立型ケイトウの中でも、羽毛に似た柔らかい花序が生えているのが「羽毛ケイトウ」です。「フサゲイトウ」とも呼ばれます。ひも状の細かい花序が集まって円錐の形をしており、ノゲイトウよりもさらにロウソクの火をほうふつとさせます。
3.ケイトウの特徴~人気の理由を解説
ケイトウという名前から花がすぐに思い浮かばない人でも、その姿を見れば公園や学校など、多くの場所で目にしていたことに気づくはずです。2020年に開かれた東京オリンピックでは、特設された大規模花壇を彩る花としても採用されました。
こちらでは、そんなケイトウの特徴と人気の理由を解説します。
目を引く鮮やかな色彩
ケイトウの大きな特徴は、その目を引く色彩の豊かさです。濃い赤やピンク、オレンジ、黄色といった鮮やかな暖色系が中心ですが、淡いグリーンや落ち着いた色味のアンティークカラーなど、幅広いバリュエーションが流通しています。
品種ごとに異なる独創的な形状
「ニワトリのトサカ」「ロウソクの火」「ホウキ」「フリル状のフェルト」など、ケイトウはさまざまな形に例えられるほど個性的な見た目をしています。他の花にはない独創的な形状は、鑑賞する楽しみや面白いアレンジメントを考える楽しみなどを与えてくれるでしょう。
触れたくなる柔らかな質感
ケイトウの楽しみ方は、色彩や見た目だけでなく質感にもあります。羽毛やベルベッドのように柔らかさから、つんつんとした感触まで、思わず触れたくなるような触り心地が人気の理由のひとつに数えられます。
存在感のあるボリューミーな姿
平面型、直立型を問わず、単体でもボリュームのあるケイトウは、花の中でも大きな存在感を放ちます。費用を抑えつつ、華やかさを演出したいときに重宝するでしょう。
凛とした美しさを放つ立ち姿
生花市場で切り花として手に入るケイトウは、大体が70~80センチ、最長で1メートル程度です。この全長は切り花の中でも長いほうであり、凛とした美しさを放つ立ち姿はアレンジメントに適しています。
残暑にも負けない強さ
暑さに耐性のあるケイトウは、日本の厳しい暑さの中でも美しく咲き誇ります。育てやすく強いため、ガーデニング初心者の方や、こまめな手入れが難しい場合にも向いています。
4.ケイトウの花言葉
ケイトウ全体に共通している花言葉は「おしゃれ」「個性」「風変り」「色あせぬ恋」などです。その他色ごとの花言葉は以下を参考になさってください。
ケイトウの色 | 花言葉 |
---|---|
赤 | 博愛 |
ピンク | 感謝、愛情 |
オレンジ | 友情、勇気 |
黄色 | ユーモア |
グリーン | 再生、おもむくままに |
5.【花葬儀】ケイトウ花祭壇が完成するまでの流れ
ここからは、ケイトウを花祭壇に取り入れることにポイントを絞ってご紹介します。
葬儀会場に設置する花祭壇は、カタログの中から選ぶのが一般的です。花の種類がある程度決まっているため、ケイトウを使いたい場合は、相談に乗ってくれる葬儀社や花屋を探す必要があります。
今回このコラムを書いている花葬儀は、ご家族の想いがすみずみまで反映された「心に残るお葬式」を提案する葬儀社であり、完全オーダーメイドで花祭壇をお作りしています。以下より、花葬儀における花祭壇完成までの流れをご紹介します。
徹底したヒアリングから「その方のためだけの花祭壇」をデザインする
大切な方への想いを形にするためには、故人様やご家族のことを知るのが何より重要です。花葬儀では時間をかけてヒアリングを行い、葬儀のテーマに沿った花祭壇のデザインを空間デザイナー(※2)が考えます。
ケイトウは通年出回っていないため、花祭壇に使用できる時期が限られていますが、市場の出荷量傾向や入手可能な場所をお調べして対応します。まずはご希望をそのままお話ください。
(※2)葬儀会場全体をデザインするデザイナー。フラワーデザイナーでもある。
花材を仕入れ、葬儀当日に花祭壇を美しく飾る
お客様との打ち合わせで決定した花祭壇のデザインをもとに、花材を仕入れます。仕入れは葬儀前日~当日早朝にかけ、日本最大の花市場である「大田市場」にて行うため、鮮度と状態が最もよい花を手に入れることが可能です。
独特の形状や鮮やかな色彩を持つケイトウをアレンジメントに使うには、構成とバランスのセンスが必要とさます。花葬儀では、花のスペシャリストでもある空間デザイナーが打ち合わせからデザイン、仕入れ、祭壇の作りこみまで行いますのでどうぞ安心してお任せください。
6.【花葬儀】ケイトウ花祭壇に込める美学と想い
花祭壇に取り入れられる花は、菊やカーネーション、ユリなどが一般的です。そのため「ケイトウを取り入れても問題ないか」「葬儀にふさわしい空間になるだろうか」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この個性的な花には、他の花々にはない独特の魅力があります。
これまで数々の花祭壇を手掛けてきた空間デザイナーが感じる「ケイトウの美学」ならびに「ケイトウ花祭壇で表現できる想い」をそれぞれご紹介します。
ケイトウの魅力からデザイナーが感じる美学
前述したケイトウの特徴や魅力を、花のプロである空間デザイナーはどのようにとらえているのでしょうか。
プロから見たケイトウについての美学をご紹介します。
力強い立ち姿から感じられる「美しさ」「豊かな生命力」「永続性」「安定感」
真っすぐ伸びた茎、大きくて存在感のあるケイトウは、立ち上がるような力強さと堂々とした威厳を感じさせてくれます。
また、枯れにくく、夏の暑い時期でも美しさを保ち続けることから「豊かな生命力」「永続的な美」を象徴すると言っても過言ではありません。周囲を圧倒させるほどの強い美しさを放つケイトウは、見た人を奮い立たせてくれるでしょう。
個性的な曲線と鮮やかな色彩、柔らかい質感が与える「優雅さ」
ケイトウから感じられるのは力強さや美しさだけではありません。帯状になった花序が波打つようにうねる珍しい曲線、深みのある鮮やかな色彩、ベルベットや羽毛に似た質感といった個性が、高級感や優雅さをほうふつとさせます。性別や趣向を問わず幅広い人々に訴えかけるオールマイティーな表現力が、ケイトウの魅力です。
「調和の完成度」と「対比の美しさ」双方を生み出す存在感
ケイトウの柔らかな曲線や質感、黄色やグリーンといったライトな色味に焦点をあてることで、派手な力強さとは異なる「安らかな雰囲気や調和」を生み出すこともできます。
個性的であるがゆえに、他の花との調和が難しいとされるケイトウですが、種類や色の組み合わせを意識することでバランスの取れたアレンジが可能です。また、あえて系統の異なる組み合わせを選び対比の美しさを楽しんでもよいでしょう。
強い個性を活かすことも、他の花々になじませることもできるのが、ケイトウという花の面白いポイントです。
ケイトウ花祭壇に込める想いとは?
花葬儀が花祭壇をデザインする際、核としているのは「故人様やご家族の想い」です。
こちらでは、どのような想いを込めてケイトウを花祭壇に使うのか、一例をご紹介します。
故人様の「個性」「強さ」「存在感」「人生の輝き」などを表現したい
前述したケイトウの個性(力強い構造、鮮やかな色、独特な形状と質感)を生かして、故人様の人となりを表現することができます。ケイトウで表現できる人柄の例は以下の通りです。
- ・情熱
- ・優雅さ
- ・力強さ
- ・落ち着きのある振る舞い
- ・上品さ
また、ボリュームとインパクトのある花姿を生かすことで、「故人様の存在の大きさ」や「人生の輝き」といったイメージも具現化できるでしょう。
故人様への感謝の気持ちを表現したい
「母の日にカーネーション」「プロポーズにバラ」といったように、ケイトウ花祭壇で故人様に向けて花のメッセージを贈るという考え方もあります。例えば赤いケイトウの「博愛」、ピンクのケイトウの「感謝」といった花言葉を活用したり、明るくポジティブな色合いをふんだんに使って大きな愛情を表現したりしてもよいでしょう。
故人様に対する愛情、感謝をケイトウ花祭壇で表現することは、見送る側に安らぎを与え、前を向く一助にもなると花葬儀は考えています。
祭壇全体のバランスを調整し「高級感」や「安定感」を与えたい
ケイトウの質感による視覚的・触感的な豊かさをバランスよく配置することで、参列者に「高級感」や「安定感」といった共通イメージを与えます。これらのポジティブな印象は、後々葬儀を振り返る際にも心にあたたかく残り、故人様と過ごした日々とともに心に刻まれるでしょう。
このように、花葬儀の空間デザイナーはケイトウの美学をもとに、花祭壇を通じて「故人様やご遺族の想いを最大限に表現する努力」を行っています。実際のイメージはこの後の「祭壇の実例集」でご紹介しますので、ぜひご覧ください。
7.ケイトウで魅せる多様な花祭壇デザイン
花祭壇でさまざまな想いを形にする際は「デザインのジャンル」も重要です。どのような雰囲気の祭壇デザインを選ぶかによって、最終的に与える印象も大きく異なります。
こちらでは、ケイトウがより魅力的に引き立つ、花祭壇のデザインについてご紹介します。
優雅さを引き立てる洋風デザイン
ケイトウの優雅さを引き立てるには、洋風デザインもおすすめです。洋風にするポイントはさまざまですが、一例として以下が挙げられます。
- ・ケイトウと合わせる花は洋花を中心とし、流れるようなラインを意識して飾る
- ・自然の中で咲き誇っているように見えるよう、高低差や自然な向きを意識して生ける
- ・金物やガラスといった洋風の花器を使う
伝統を取り入れた和モダンデザイン
日本の昔ながらの花祭壇といえば、花を一本ずつ精密に並べた「ライン祭壇」でした。現代ではデザインも多様な広がりを見せており、和風をベースに「モダン」や「カジュアル」といったスタイルへのアレンジも人気です。
和モダン花祭壇の一例として、花葬儀では、日本の伝統的芸術文化である「いけばな」に着目した「いけばな祭壇」をご提案しております。いけばな祭壇は、葬儀会場を大きく使っていけばなを生ける、葬儀の概念を覆す演出です。
伝統とモダンが合わさった前衛的な演出は、「人生の集大成」を表現するにふさわしく、見送る人の記憶に鮮やかに残り続けます。日本の伝統色と相性のよいケイトウを使うことで、いけばな祭壇はより深みが増すでしょう。
いけばな祭壇について詳しくは弊社プレスリリース「いけばな祭壇」の記事にてご紹介しております。ぜひ合わせてご覧ください。
文化の境界を越えた和洋折衷デザイン
オールマイティーな表現力を持つケイトウの特徴を活かし、和洋折衷デザインにするのもおすすめです。以下はデザインの一例です。
- ・暖色や白系の和花・洋花と合わせる
- ・ガラスや石の花器に飾る
- ・草丈の長い品種のケイトウを用いて、棺からブーケのように垂らす
組み合わせ次第で、美しく均衡のとれた空間が創出できるでしょう。
8.花祭壇にケイトウを飾ってもたらせる印象
和風、洋風、和洋折衷などのデザインを用いることにより、ケイトウ花祭壇は最終的にどのような印象をもたらすのでしょうか。
こちらで詳しくご紹介します。
秋の深い情緒
ケイトウの開花は夏から始まりますが、秋に色のりがよくなることから、ケイトウに秋のイメージを持つ方も非常に多くいらっしゃいます。濃い赤やオレンジのケイトウを使って、紅葉や実り、茜空など、秋の深い情緒を表現するのはいかがでしょうか。
柔らかな温かみ
ケイトウのフリルのような形や柔らかな質感、暖色系の特徴を活かすと「やさしくあたたかみのある空間」「落ち着きあのある洗練された雰囲気」を演出することができます。ケイトウの魅力が引き立つ花祭壇は斎場の空気をあたたかくし、ご遺族や参列者の悲しみを和らげてくれるかもしれません。
アットホームな雰囲気
ケイトウは育てやすさや個性的な見た目から、自宅の庭や公園などで育てられる機会の多い花です。慣れ親しんだケイトウを花祭壇に飾ることで、大切な人と過ごした思い出やアットホームな安らぎに包まれるでしょう。
個性的・前衛的な表現力
ケイトウの花祭壇は「個性的なものが好きだった故人様らしいデザインにしたい」「普通とは違う特別な演出をしたい」といったご要望に沿うことができます。ケイトウを主役とした前衛的な花祭壇が故人様の在りし日の姿を呼び覚まし、思い出話が自然とこぼれるかもしれません。
力強さを感じるダイナミックさ
真っすぐ伸びた太い茎、一般的な花よりも高い全長、ボリュームのある花序を持つケイトウは、単調になりがちな花祭壇に力強さや躍動感を与えてくれます。ダイナミックな印象の花祭壇は、「故人様のお人柄や生き様」「これから前を向いていくご遺族へのエール」などを見る人に感じさせてくれるでしょう。
なお、故人様のお人柄を花祭壇で表す手法・事例については別の記事でも詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
9.ケイトウで記憶に残る花祭壇を作る方法
ケイトウを使って理想的なデザインの花祭壇を作るには、ケイトウを含めた草花の知識と、全体のバランスを考慮して配置する技術とセンスが必要です。
こちらでは「特別な思い出として残るケイトウ花祭壇」を作るための方法の一部をご紹介します。
花畑の中の一輪として調和するように飾る
祭壇や棺の周りを飾る花々の中にケイトウを飾ることによって、強いメッセージを込めることができます。花畑の中で調和しながらも毅然と咲くケイトウは、意味あるものとして参列者の目に映るでしょう。
過去に花葬儀では、故人様が大切に育てていた赤紫色のケイトウをお持ちいただき、祭壇に組み込んだこともございます。思い入れのある花を実際に花祭壇に飾ることで、故人様のお姿が一層しのばれるような演出を行いました。
祭壇の脇・背後に飾りボリュームを出す
背が高く、大きな花序を持つケイトウは、祭壇に立体感とボリュームを与えてくれます。花祭壇は派手で大きいほど良いというわけでは決してありませんが、想像していたものよりも実物がコンパクトだった場合、寂しさや物足りなさを感じやすいのが実情です。
一般的に花祭壇の金額は使う花の種類と花の本数によって変動します。費用を抑えつつ満足のいくボリュームを出したい場合は、祭壇の脇や背後にケイトウを飾るのがおすすめです。
白い花やグリーンの中に入れ焦点を作る
濃い発色のケイトウを、色彩のアクセントに使うのもよい方法です。白い花やグリーンの中に深紅やオレンジ、アンティークカラーのケイトウを組み合わせることによって、祭壇に鮮やかなアクセントが生まれます。ケイトウが焦点となって、花祭壇の中で特に注目してほしい箇所を際立たせることができるでしょう。
大量にまとめてユニークさを強調する
多くのケイトウを使うことで、いつまでも忘れることのないユニークな祭壇になります。形や質感、色の異なるケイトウを使い、ボリュームやインパクト、目新しさ、個性を生み出すことができるでしょう。
「故人様は人と違うことが好きだった」「派手好きだった」「故人様が特別な存在であったことを伝えたい」といった場合におすすめの方法です。
花檀や庭園のような自然感を演出する
他の花との調和やバランスを意識してケイトウを飾ると、花祭壇が花壇や庭園のような自然感にあふれます。故人様が生前愛した景色をイメージした花祭壇は、悲しみを和らげてくれることでしょう。「形式ばったものではなく、アットホームな雰囲気の中で送ってあげたい」というご要望にもぴったりです。
大型花器に生けダイナミックな構成を作る
生け花のように「花と器」で芸術的な演出を行うのにもケイトウは適しています。花祭壇に大きな花器を使うイメージはないかもしれませんが、より理想の祭壇を作るために、ガラスや陶器、鉄といったさまざまな素材の大型花器を使うこともあります。
ご希望の印象や祭壇デザインに合う小物を組み合わせることによって、背が高く存在感のあるケイトウの魅力を十分に生かしたダイナミックな構成を作ることができるのです。
10.ケイトウが彩る花祭壇の実例集
最後に、花葬儀が手掛けてきたケイトウを使った花祭壇の実例をご紹介します。
ケイトウを使った花祭壇がまだイメージできない方でも、こちらをご覧になればその魅力を実感することができるでしょう。
祭壇名:秋のいけばな祭壇
「伝統を取り入れた和モダンデザイン」で取り上げた「いけばな祭壇」の一例です。設置された流木には、秋を印象づける花々が生けられています。深紅、オレンジ、グラデーションのピンク、黄色といったケイトウが他の植物と見事に調和し、秋の色彩の美しさを豪華に表現しています。
【使用花材】
流木、白樺、イイギリ、紅葉木苺、ケイトウ、パンパス、大納言
祭壇名:花麗
ご家族のご希望に沿って、濃いピンク、赤、紫といったビビットカラーを用いた祭壇をお作りしました。中央から外側に向かってグラデーションが薄くなるように花を配置することで、単調さを避け、美しい仕上がりとなっています。祭壇の中央に赤紫色の平面型のケイトウを、外側に淡い紫色の直立型のケイトウをそれぞれ使用しました。
同じケイトウでも種類を変えることで、花の密度や祭壇全体のシルエットがバランスよくまとまるのがわかります。
【使用花材】
ダリア、バラ、カーネーション、ユリ、デンファレ、スターチス、ケイトウ、ワックスフラワー、アスター
祭壇名:秋晴
仕事では厳しい一面を見せたものの、プライベートは優しいお人柄だった故人様を表現するために考案した花祭壇です。背の高い枝物とグリーン、オレンジ系統でまとめられた花々は、秋のすがすがしい晴れ間の中にいるような気分にさせてくれます。オレンジ色のケイトウも、他の花との調和を保ちながら祭壇を彩りました。
【使用花材】
ダリア、バラ、カーネーション、トルコキキョウ、ドウダンツツジ、ケイトウ、アジサイ、ヒベリカム、ガマズミ、ヒャクニチソウ、マリーゴールド など
祭壇名:繊細かつ雄大
故人様の郷里である、秋色に染まった雄大な富士山をイメージしてデザインした花祭壇です。祭壇の両脇に生けられた枝物は、一部赤く紅葉しているものを選び、その下に黄色や深紅のケイトウを飾りました。
ダリアやユリなど全体的に花径の大きいものや、さまざまな色合いの洋花を多く使っていますが、全体のバランスがよく取れていることが実感できるかと思います。
【使用花材】
ダリア、バラ、トルコキキョウ、ユリ、ドウダンツツジ、ケイトウ、ユキヤナギ、ネリネ、アリョンカ
このほかにもケイトウを使った花祭壇は多くあります。葬儀場名や祭壇のイメージカラーなどから自由に検索できる花祭壇ギャラリーを使って、感性に合うデザインをお探しください。
11.ケイトウの花祭壇であたたかなお見送りを
ケイトウは個性の強い花ですが、花祭壇においては「あたたかみ」「インパクト」「ボリューム」「安定感」を与えてくれる、使いやすさに優れた存在です。ケイトウを使うことで、その方らしく、あたたかな雰囲気を演出してくれる花祭壇ができるでしょう。
ケイトウを使った花祭壇のご相談は、花葬儀による無料の事前相談をご利用ください。花のプロが、世界にひとつだけの思い出に残る祭壇をお客様と共におつくりします。世間話も交えながら「後悔のないお葬式にするためにはどうしたらよいか」を一緒に考えましょう。どうぞお気軽にご連絡ください。