家族葬の服装はどうすればいい?服装マナーや注意点を紹介

家族葬の服装はどうすればいい?服装マナーや注意点を紹介

家族葬に参列するのに、どんな服装でいけばよいのか不安を覚えることがあるという方もいるようです。

どんな葬儀でも喪服を着るのが一般的なマナーですが、家族葬だと少人数の親近縁者のみの弔問に限られることが多いため、平服でお越しくださいとお願いされることもあります。

ここでは、家族葬の服装マナーについて解説していきます。

1.家族葬とは

家族葬とは
家族葬とは、ご家族や知人友人のみで行う小規模の葬儀のことです。参列人数は多くても10名~30名ほどで、葬儀自体はお通夜から告別式、火葬の順に一般葬と同じく二日間で営まれる場合が多いです。

家族葬の特徴は、ご縁のあったいろいろな方に参列いただく一般葬とは違って、ご家族と一部の親しいご友人で最期の時間を過ごす、ご遺族の気持ちに寄り添ったお見送りができることです。家族葬は密葬と混同されがちですが、その内容はまったく異なるもので、家族葬はご家族の近親者ですべてを済ませる葬儀であるのに対し、密葬は故人と遺族の意向に合った方だけで、ひっそりと火葬までを済ませた後、弔問客を交えて「本葬」や「お別れ会」を行うのが一般的な葬儀の形式です。

故人様とご家族の気持ちを尊重しながら、しきたりや世間体にこだわらず、気心の知れた方同士でゆっくりと別れのときを過ごすことができる家族葬は、現代の新しい葬儀のかたちとして選ばれています。

2.家族葬の服装マナーについて

家族葬の服装マナー
家族葬ではどんな服装を心掛けたら良いのでしょう? ここでは家族葬の男性・女性の服装マナーから学生や子供の服装マナーまで詳しく紹介していきます。

男性の服装

家族葬における男性の服装は、ブラックスーツ(喪服)が基本ですが、大学生でしたらリクルートスーツにレギュラーカラーの白無地のシャツを着るのも良いでしょう。

ネクタイは黒無地、もしくは目立たない織り柄の入った紺や黒のネクタイを選びます。ネクタイピンやカフスなどの光ものは葬儀の場ではつけていかないようにしましょう。足元は黒靴下に光沢の少ない黒靴で統一します。

女性の服装

家族葬における女性の服装は、黒のワンピース、アンサンブル、またはセットアップスーツなどを着用しましょう。スーツインナーはノーカラーの黒に、スカートは膝が隠れるミモレ丈を選びます。半袖、もしくはノースリーブを着用する場合は、必ず上着をきて肩の露出を避けましょう。

アクセサリーはダイヤなどの光ものは避けて、一連パールのネックレスと一粒真珠のイヤリングを身に付けるようにすると良いでしょう。足元は黒ストッキングと黒のパンプスを履きます。光沢のあるエナメル素材やビジューなど装飾のついたお靴は控えましょう。

学生(中高生)の服装

学生(中高生)が家族葬に参列する場合は、学生服を着用するとよいでしょう。
制服がない学生の場合は次のようなコーディネートを心がけます。

【家族葬の服装マナー】制服なしの学校に通う男子学生の場合

■トップス(上着)
・袖付きの白シャツ
・夏は、白い半袖シャツやポロシャツ
・冬は、黒か濃紺のジャケットやベスト、またはカーディガン
・靴下は黒や濃紺、濃いグレーにし、くるぶし丈の靴下は避けます。

■ボトムス(ズボン)
黒や濃紺の長ズボン・スラックス

■靴下・シューズ
靴下は、黒か濃紺の地味な色
靴は黒いローファー・黒いスニーカー(目立つロゴ入りや、光る装飾の付いた靴はNG)

このように、学生服に似たコーディネートで家族葬に参列しましょう。ピアスやネックレス、指輪は外しましょう。

【家族葬の服装マナー】制服なしの学校に通う女子学生の場合

■トップス(上着)

・袖付きの白シャツ・ブラウス
・夏は、襟付きの白い半袖シャツ・ブラウスにベストかボレロを着用
・冬は、黒か濃紺のジャケットやボレロ、ベスト、または、カーディガンを選ぶ

■ボトムス(スカートなど)

黒や濃紺のひざ下スカート、または、ズボン

■靴下・シューズ

靴下は、黒か濃紺のハイソックス
靴は黒いローファー・黒いスニーカー(目立つロゴ入りや、光る装飾の付いた靴はNG)

身だしなみのマナーで忘れてはならないのが、ヘアスタイルです。髪の長い学生は、黒ゴムでひとつにまとめましょう。葬儀では挨拶やご焼香で頭を頻繁に下げます。
また、ピアスやネックレス、指輪などアクセサリー類は外しましょう。

このように、制服指定のない学生が家族葬に参列する場合は、学生服に近い装いに準じます。

子供の服装

家族葬にお子様を連れてご参列の場合は、お子様の服装はダークトーンの落ち着いたデザインであれば問題ありません。シャツやブラウスにセーターやカーディガンなどの羽織ものを合わせても大丈夫です。

大ぶりなワッペンや、色のコントラストの強い派手な装飾がないものを選びましょう。乳幼児の場合は、パステルカラーや紺、グレーなどの色味のお洋服で構いません。

3.家族葬の服装に関する注意点

家族葬の服装に関する注意点
家族葬の案内状に「平服で参列を」と書かれていた場合、普段着のことと勘違いするケースがあります。
ここでは平服のマナーについて解説するとともに、夏の服装マナーや、参列に必要な持ち物なども合わせてご紹介します。

平服は普段着ではない

家族葬でよくある「平服でお越しください」とは、「略喪服でご参列ください」を意味します。略喪服とは、黒、ダークグレーや紺などの暗いお色味で抑えた装いのことで、学生服やリクルートスーツも略喪服に分類されます。

男性であればダークスーツを着用し、シャツは白無地のレギュラーカラーをセレクトしましょう。女性は黒を基調としたワンピースやアンサンブルなどです。黒や紺の無地のものがベストですが、目立たない色の織り柄やストライプが入っていても大丈夫です。

家族葬の案内状や喪主側から「平服」を指定された場合は、上記のような略喪服の装いで参列しましょう。

夏の服装(男性編)

家族葬における夏場の男性の服装マナーで気を付けたいのは肌の露出です。
男性は長袖の白シャツに黒ネクタイを身に付け、夏場でもブラックスーツを着ることが基本マナーです。クールビズの認識でノーネクタイ、ノージャケットで参列することは絶対に避けましょう。半袖シャツをお召しになることはタブーではないものの、式場で上着を脱いでしまわないように気を付けましょう。

夏の服装(女性編)

家族葬における夏場の女性の喪服は、肩が隠れた半袖やシースルーの五分袖を選びます。
ノースリーブデザインのトップスやワンピースを着ての弔問には、必ずボレロやジャケット、カーディガンを着ていきましょう。足元も黒ストッキングを忘れずに、つま先やかかとが露出したミュールやサンダルなども避けましょう。

お香典

家族葬では、ご遺族側からお香典辞退の意思表明がない限り、お香典をご用意します。
このとき、「袱紗(ふくさ)」に入れて持参するとよいでしょう。袱紗が無ければ、ハンカチや小さめの風呂敷などに包み、受付で「この度はご愁傷様でした」とお伝えし手渡しましょう。

数珠

数珠は仏具で、葬儀への参列アイテムとしては欠かせないものですが、家族葬では無宗教葬も多く、数珠を持参すべきか迷われることもあるようです。もし、わからなければ、宗派を問わず使用できる「略式数珠」をご用意するとよいでしょう。必ず準備しなくてはならないというわけではありませんが、1人ひとつは常備しておくと安心です。また、数珠の貸し借りはタブーですので気を付けましょう。

4.まとめ

今回は家族葬における服装マナーや注意点をご紹介してきました。

家族葬は故人様とそのご家族の意思や気持ちを尊重した現代の葬儀形式です。これまでの葬儀マナーや伝統にとらわれることなく、新しいお見送りのかたちとして注目されてきていますが、こうした葬儀の価値観の変化からいろいろ気を付けるべき新たな参列マナーも生まれてきています。
身内で執り行う家族葬といえども、礼儀すべてを欠いてしまうべきではありません。それぞれの家族葬で見送る側として、心得ておくべきマナーを知ることで、よりあたたかい家族葬でのお見送りができるでしょう。

花葬儀では、故人様の面影やご印象、そしてご家族との思い出を花祭壇でおつくりすることを得意としております。まるであの頃にいるような、そんな大切な思いとともに、ありがとうでお別れするご葬儀をご提案いたします。

花葬儀の家族葬
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