余命宣告を受け入れた今のあなたにお伝えしたいこと
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- 【 生き方のヒント 】
余 命 宣 告
ドラマや映画の中だけの話だと思っていたことが、自分の身に起こるなんて……。
なぜ自分なのか、どうして今なのか、何が悪かったのか。
人はいつか、かならず死ぬ。わかっていても、なかなか受け入れられず、落ち着かないのが現実だと思います。
ですが、この状況だからこそ、家族のため、自分自身のために、今できることからはじめてみませんか。本当に自分が望んでいることが見つかるかもしれません。
忘れていた大事なこと
とはいえ、何から手をつけてよいかわからないこともあるでしょう。そこでまずは、気持ちを整理するためにもエンディングノートをつけてみてはいかがでしょうか。
エンディングノートには自分のこと、家族のこと、なんでも自由に書くことができます。
自分はいつどこで生まれ、どこで学び、何をしてきたのか。
好きな食べ物、音楽や映画、本、趣味のこと。
奥様、ご主人との出会い、結婚、出産、家族旅行の思い出など、書いてみると忘れていた大事なことを思い出せるかもしれません。
意外と大切なのが、保険や年金、資産、家系図など。これらが書かれていると、ご遺族の相続手続きがスムーズに運びやすくなります。
また、負債がある場合もしっかり記入しておくことが大切です。ご家族が負債を放棄する場合、亡くなられてから3ヶ月以内に裁判所に相続放棄の手続きを取る必要があるからです。書きにくいこともあるかと思いますが、ご家族に負担をかけないためにも書いておくとよいでしょう。
そのほか、
- ・延命処置や臓器提供について
- ・介護の希望
- ・葬儀の形式や内容
- ・お墓のこと
などの希望を残しておくと、今後意思表示が思い通りにできなくなったとしても、これを見たご家族が対応してくれるようになります。
悔いのない人生を送るために
エンディングノートを書くうちに、「やり残したことがある」ことにも気づくかもしれません。こちら、『1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた 死ぬときに後悔すること25』(緩和医療医・大津秀一著/致知出版社)には、著者が見届けた患者さんの多くが後悔していたことの事例が書かれています。
「自分のやりたいことをやらなかったこと」
「故郷に帰らなかったこと」
「美味しいものを食べておかなかったこと」
「行きたい場所に旅行しなかったこと」
「会いたい人に会っておかなかったこと」
やり残したことすべてを叶えることはできないかもしれませんが、悔いのない人生を送るためにも、残りの時間を大切に過ごしていただきたいと思います。
また、治療を受けながらお仕事を続けている方もいらっしゃいます。
流通ジャーナリスト・金子哲雄さんは亡くなられるまで仕事を続け、『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』を書き残されました。
お仕事が大好きで、当時、テレビやラジオ、執筆など、幅広く活動されていた金子さん。「誰にも迷惑をかけたくない」という強い想いから、周囲に病のことは伝えず仕事を続けていたそうです。フリーランスで働く方だからできることかもしれません。迷惑をかけないために自分のできるかぎりのパフォーマンスを見せたいと、病と闘いながら仕事を続け、その一方で、自分の葬儀やお墓、残される家族のことも考え、すべてを整えていかれました。
もちろん、誰もがすべてを整えられるとは限りません。しかし、この本からは、最後まで自分の人生を生き抜くことの強さを教えてくれます。
本当に大切なもの
ご家族のためになにができるのか。
何かを残すだけでなく、身のまわりの整理をしておくことも大切です。
手紙や思い出の品、写真や映像など、自分にとって大切なものも、ご家族の重荷になってしまっては悲しいものです。ご家族と相談して残すもの、残さないもの、また棺に入れてほしいものなど決めておくのもよいかもしれません。
映画『エンディングノート』は、砂田麻美監督がガン宣告を受けた自身の父親の姿を追ったドキュメンタリー作品です。
営業マンとして40年間働き、67歳で退職、第二の人生を歩み始めた矢先にガンが発覚。それまで、「段取りが命」のサラリーマンだった父親は、家族のため、人生総括のため、自身の死後の段取りを始めます。孫と一生懸命に遊び、家族旅行に出かけ、奥様にはじめて「愛してる」と伝え……。
残りの人生を懸命に生きる姿から、本当に大切なものとは何か気づかされます。
感謝の気持ちを形に
ご紹介した書籍、映画のすべてに共通して描かれているのは「感謝の気持ち」です。
『「ありがとう」の一言はすべての傷を癒す』といいます。
普段はなかなか言えないことかもしれませんが、ご家族、ご友人、お仲間に「ありがとう」と伝えてください。
そして、会えない方にも感謝の気持ちを伝えることができるのがご葬儀です。
私たち「花葬儀」は、あなたの想いを形にします。思い出の場所やご自身らしさを祭壇で表現したり、好きな音楽やお食事をご用意いたします。
まとめ
近年は、生前にご自身の葬儀の内容を決めておきたいとお考えの方も多いため、事前相談も承っております。今後についてはもちろん、現在の段階でもご心配なことがあれば、なんでもお気軽にお聞かせください。
事前相談についてのページはこちら⇒ https://www.hana-sougi.com/first/jizensoudan/
最後にひとつだけ。
余命宣告を受けても、その期間しか生きられないと決まったわけではありません。病気を克服、または緩和し、回復される方、長生きされる方もいらっしゃいます。
どうぞ自分自身と向きあう時間を大切になさってください。みなさんが元気に回復されること、楽しい時間を過ごされることを、願っております。