葬儀費用の相場と中身を解説!後悔しない葬儀でお金をかけるべきところは?
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- 【 葬儀のお金 】
「葬儀の費用ってどれくらいかかるのだろう?」インターネットで相場を比較し、葬儀各社が打ち出す費用プランや見積もり内容に疑問を感じることもあるでしょう。こちらでは全国の費用相場と内訳、葬儀費用の仕組みの解説のほか、費用を抑える方法や、ご希望の葬儀をかたちにするために見積もりで確認すべきポイントをご紹介します。
もくじ
1.葬儀費用の平均相場は119万円
鎌倉新書が2020年2月に実施した「第4回お葬式に関する全国調査」によると、葬儀にかかった費用の平均金額は約119万円とされています。この金額はおもに、
- ・葬儀費用:式場や火葬場の利用料など、葬儀そのものを営むためにかかる費用
- ・飲食費:葬儀での食事の席などにかかる費用
- ・返礼品費:ご参列者やお香典をいただいた方に渡すお礼の品にかかる費用
の3種類で構成されています。これを見ると、金額の差はあるものの、葬儀にかかった金額を構成する費用の割合は、どの葬儀形式でも大きく変わらないことがわかります。下の円グラフは、葬儀費用、飲食費、返礼品費が金額全体に占める割合を平均的に出したものです。葬儀にかかった金額のうち、葬儀費用が2/3ほどを占めるということになります。
このうち、飲食と返礼品の費用は、執り行う葬儀の形式とご参列者様の人数で調整できます。しかし、「葬儀費用」についても、工夫すれば金額を抑えることができます。どのような調整ができるか、順にご紹介します。
2.葬儀の流れとかかる費用
葬儀費用を抑えるために必要なのは、まずはどのようなところにお金がかかっているかを知ることです。お金が発生するところ、そして抑えるポイントを、以下の図で葬儀の流れに合わせてご説明します。
ご逝去~ご安置までの流れとかかる費用項目の一覧
お通夜当日~火葬までの流れとかかる費用項目一覧
1.安置先へご搬送
お亡くなりになった病院や施設では長時間の安置ができないため、ご自宅か安置場へ、早めに搬送します。なお、医師から「死亡診断書」が発行されるまでは搬送ができないため、ご注意ください。
かかる費用
・病院→安置所への搬送料
・安置施設の利用料(ご遺体の状態を保たせるためのドライアイス代なども含む)
費用を抑えるポイント
・搬送料:安置所も備えた式場ですと、安置所から式場へ移すときの搬送料はかかりません。
・安置所の利用料:自宅でご安置の場合、利用料は不要です。
2.葬儀場を決める
葬儀を営む場所を決めます。お住まいに近い場所や、ご参列者のアクセスを配慮した式場など、条件に合わせて候補を上げていきます。
かかる費用
・式場の使用料
・式場→火葬場への搬送、移動料金
費用を抑えるポイント
・式場の場所:住民票をお持ちの地区が運営する公営の式場は、比較的お安い値段で利用できます。
・火葬場が併設された式場:このような式場を利用すると、火葬場への搬送料や移動の料金は不要です。
3.火葬
告別式を終え、ご遺体に火を入れます。火葬場が併設された式場でなければ、移動が必要です。
かかる費用
・使用料:施設そのものの利用料と、故人様を火葬する料金の両方が発生します。
費用を抑えるポイント
・市民料金:火葬場がある地域、およびその周辺にお住まいの方に適用される料金で、比較的お安い値段で利用できます。
市民料金で利用できるか、葬儀社に確認しておいてもよいでしょう。なお、都市部や友引の前後の日は、予約が集中することがあります。葬儀の日程は火葬の日から逆算して決めるため、場合によってはご安置の日数が増えることもあります。
故人様に向けたいろいろなオプション
「納棺(のうかん)」は、故人様を棺に納め、お通夜、告別式へ向けて準備することです。そのなかで、ご遺体を綺麗にし、故人様が安らかに旅立てるようにしていきます。棺に納めるまでにどのような手順をたどるのか、ご紹介します。
湯かん
故人様が納棺される前に、ぬるま湯でお身体を清めます。特に長期療養などで入浴できなかった方は、最後に湯かんをして差し上げると喜ばれることでしょう。現在は葬儀社のスタッフや専門の方が行い、ご遺族が立ち会うことが多くなっています。
メイク(死化粧)
口紅や頬紅を施すことです。納棺師や葬儀社専属のスタッフによって施術します。
故人様の表情に血色が戻り、まるで穏やかに眠っているようなお姿に見えるようになります。
エンバーミング
ご遺体の衛生状態を整え、長期間キープしたいときに行います。たとえば、大きなケガなどでお身体の損傷がひどい場合、エンバーミングを行うことで、生前に近い姿に戻すことができます。
納棺は、ご家族立ち合いのもと、納棺師(のうかんし)と言われるご遺体を扱う専門家とともに、ご安置場所で行います。故人様の旅立ちの身支度でもあるため、大切にされていたものやお洋服をご一緒に納めることもあるようです。これを副葬品といいます。
ご意向により大切な方のためにできること「祭壇・棺・骨壺」
葬儀で、大切な方のためにしてあげられるものに「祭壇・棺・骨壺」があります。これらは通常、葬儀サービスの基本プランに含まれますが、ご家族の希望で故人様を「そのひとらしい装い」を叶えて差し上げられる部分でもあります。一つずつ見ていきましょう。
祭壇:「故人様らしさ」の演出
祭壇は、故人様に供物をささげて弔うための壇です。葬儀に参列に来ていただいた方々が、祭壇に囲まれた故人様に手を合わせます。仏教の考え方に基づく葬儀(仏式)の場合では、これまではお宮をかたどった白木を祭壇に組み込んだ「白木祭壇」と呼ばれる祭壇が多く使われていました。しかし最近は、生花を使って祭壇をつくる「生花祭壇(「花祭壇」とも)」を取り入れ、故人様らしさ表現するとともに華やかであたたかい雰囲気を演出することも増えています。
棺:故人様のお好みで多数の選択肢から
棺は、故人様が旅立ちまでの間、お休みになるために使われます。葬儀の様式や宗教、宗派によってある程度の傾向はありますが、色や質感の異なるものや、柄の入ったデザインのものなど、いろいろなバリエーションがあります。たとえば、純白の棺に花の柄が施された棺を選ぶことで、生花祭壇との一体感が生まれ、より故人様を華やかにすることもできます。
骨壺:お骨をお守りする器へのアクセント
骨壺は、お骨を半永久的にお守りし、お墓に納めるための器です。最近はゴルフボール状の骨壺も販売されるなど、種類も豊富になり、ここでも故人様らしさを出すことができるようになっています。
祭壇、棺、骨壺などは、いわば「みんな同じ」で、個性を出せないものと考えられていたかもしれません。しかし、いまはそんなことはなく、故人様らしさを表現し、その個性をかたちにするアイテムへと変わりました。資料は葬儀社から取り寄せられるので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。なお、費用を抑えられる部分と、お値段に関係なくこだわりたい部分があるときは、葬儀社にそれぞれのパターンのお見積りをお願いしてみるとよいでしょう。きっと、その費用感を把握できるはずです。
ご参列者や僧侶への感謝を込めて振舞われる「ご飲食」
葬儀で何度か設けられる食事の席。そのなかでも代表的な「通夜振る舞い」と「精進落とし」について、金額の相場や料理の振る舞い方をご案内します。
故人様の供養、弔問のお礼とお清めを意味する「通夜振る舞い」
通夜振る舞いは、お通夜のご参列者へ感謝を伝える、故人様との最後のお食事の場でもあります。値段の平均相場は一人あたり2000円~3000円ほどで、最近まではオードブルなどの大皿料理を参加者が分け合う形式が一般的でした。しかし、最近は新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、小分けにしたものを1人ずつに配るなど、その方法が変わってきています。
忌明けの節目に振舞われる「精進落とし」
故人様の逝去後、つつましい生活を余儀なくされていたご家族が、普段の生活に戻る節目にいただく食事を「精進落とし」と呼びます。かつては四十九日法要の後にいただくことが多かったのですが、最近は、告別式の終了後すぐに振る舞うことが増え、ご参列者や僧侶への感謝の気持ちをこめた食事という性格が強まっています。
平均相場は一人あたり4000円から5000円前後で、懐石料理、お寿司、仕出し弁当など、ご予算に応じてさまざまなラインナップがあります。こちらも新型コロナウィルス対策の関係で、大皿料理ではなく、弁当形式のものを1人ずつに配ることが多くなっています。
ご参列いただいた方々への感謝としてお渡しする「お礼の品」
葬儀にご参列いただいた方、またお香典をいただいた方へは、お礼の品物をお渡ししましょう。代表的なものに、「香典返し」と「会葬返礼品」があります。
お香典のお礼にご用意する「香典返し」
いただいたお香典に対するお礼で、その金額の目安は、いただいたお香典の半分から1/3ほど(いわゆる「半返し」)とされています。このため、いただいた金額に応じて、お渡しするものを変える必要があります。香典返しは「忌明けを無事に迎えた(四十九日法要を終えた)」ことの報告も兼ねているので、基本的に忌明けの時期に贈ることになります。
なお、最近は葬儀当日に香典返しをお渡しする「即日返し」もあります。この場合、3000円前後の品物を全員一律でお渡しすることが多いのですが、いただいたお香典が高額の場合、忌明け後に改めてお礼の品を贈るようにしましょう。
弔問客全員にお渡しする「会葬返礼品」
お通夜、告別式に参列いただいた弔問客へお渡しするものを「会葬返礼品」と呼びます。あまり高額なものを用意する必要はなく、金額の目安は500~1000円程度。全員一律に同じものをお渡ししましょう。
3.葬儀の見積もり前の準備
葬儀費用で悩まないために、自分たちの葬儀に必要な情報をわかる範囲でメモしておきましょう。費用の判断は冷静沈着が第一。後悔しない葬儀にするためにもできる範囲で準備できることを上げていきます。
予算・家族構成・参列見込人数をメモしましょう
葬儀費用を明確にするために、
- ・ご予算
- ・家族構成
- ・参列見込み人数
を箇条書きでまとめておくとよいでしょう。式場の大きさのほか、お料理、返礼品の数に関係するため、葬儀社が正確なお見積りを作るときによく聞かれます。お電話での相談時や、葬儀の資料を請求するときなどに役に立ちます。また、頭が整理されるため、落ち着いてご準備が進められますよ。
誰が費用を負担するか話し合いましょう
葬式の費用を誰が負担するかで、ご家族間でトラブルになることがあります。故人様の預貯金だけではたりない、ご兄弟で費用を分担されるなどの場合は、とくに注意が必要です。喪主様が負担されることが多いようですが、他の方がお支払いするケースもあります。必ずご家族、ご兄弟で話し合うようにしましょう。
宗教費用の相場を調べてみましょう
僧侶に支払うお布施、戒名料などを「宗教費用」と呼びますが、その相場は地域や宗派、戒名のランクなどによって異なるため、葬儀費用には含まれていません。しかし、仏教の考えのもとで葬儀を営む場合、基本的に宗教費用は必要になります。過去に支払った宗教費用をご家族、親戚の方に聞く、または地域の相場を調べるなど、その金額を確認しておくとよいでしょう。
4.ご希望を叶えた葬儀を―想いをかたちにする「花葬儀」
花葬儀は「世界にたったひとつの花祭壇」をコンセプトとし、故人様のイメージや思い出のエピソードなどをもとに、生花祭壇をお作りしています。故人様、ご家族様のご意向を取り入れるためにも、ご相談時に「どんなお見送りをしたいか?」をお聞かせいただいております。弊社はその「想い」に寄り添い、かたちにするご葬儀を、花祭壇を通して応えていきます。よろしければ、花祭壇の実例もご覧ください。
■故人様への感謝とともに もう一度プロポーズ
https://www.hana-sougi.com/case/case_03.html
■太陽のように明るい妻のような花いっぱいの葬儀にしたい
https://www.hana-sougi.com/interview/22/
■費用を抑えてもやっぱり最期は素敵な祭壇で送りたい
https://www.hana-sougi.com/interview/18/
葬儀にかかる費用を明確にして、悔いのないお葬式を迎えましょう
葬儀の費用を知ることは、限られたご予算の中で、ご家族や故人様のご意向をどこまで反映させられるかを考えることにつながります。どの部分の金額を抑えて、どの部分にこだわるかをはっきりさせることで、より理想的な葬儀に近づけると思います。とくに現在は、「故人様をこうして見送りたい」という葬儀に対するさまざまな価値観が認められています。葬儀は選ぶ時代です。費用感やみなさまのお気持ちに寄り添ってくれる葬儀社を選び、よい旅立ちの場を作れることを願っております。
花葬儀の葬儀プランナー
https://www.hana-sougi.com/company/category/staff/
◎花葬儀は100人いれば100通りのお葬式をコンセプトに、完全オーダーメイドの花祭壇をお作りする葬儀社です。フラワーデザイナーが故人様の生前のお人柄を「花」で表現し、葬儀コーディネーターと共に唯一無二のお別れの時間をご提案いたします。大切な方へのこれまでの感謝の思いを花祭壇で届けませんか?ぜひお気軽にお問合せください。