火葬場の料金が値上がり!安く使う方法と直葬の注意点も解説します

火葬場の料金が値上がり!安く使う方法と直葬の注意点も解説します

東京都内にある民営の火葬場料金が、2024年6月より値上がりしました。この値上げで東京23区の火葬料は千葉市の約15倍になり、地域差が拡大しています。火葬場の利用料金を抑える方法はないのでしょうか。

今回は、火葬にかかる料金を抑えるための方法と「直葬」について解説します。また、安さを重視しすぎることの落とし穴や、直葬で後悔しないためのポイントも併せてご紹介しますので、どうぞ最後までお読みください。

1.火葬場の料金には何が含まれる?

火葬場の料金には何が含まれる?

「火葬場の料金」に含まれる具体的な項目は、主に以下の3つです。

  • 1.火葬炉使用料
  • 2.安置所使用料
  • 3.親族控室使用料

火葬場の料金の中で最も大きな割合を占めるのが、「火葬炉の使用料」です。そのほか、火葬前の故人様が安置される「安置所の使用料」と、火葬が終わるまでご親族が過ごす「控室の使用料」も必要です。さらに「骨壺代」「骨上げ(※1)のための特別室」「親族控室での飲食」などのサービスを利用すると、料金がかかる仕組みです。

(※1)火葬後のご遺骨を骨壺に納める儀式

2.首都圏における「火葬場の料金事情」

東京23区内にある民営の火葬場料金は、段階的に上昇しています。2020年に5万9000円だった料金は、2021年1月に7万5000円、2024年6月からは9万円へと値上がりしました。これは同じ都内の公営火葬場と比べると約3~4万円多く、全国の公営火葬場の平均価格とは約7万円もの開きがあります。

首都圏における「火葬場の料金事情」

なぜこのような事態になっているのか、理由には以下が考えられます。

  • ・火葬にお金をかける人が少なくなり、運営が厳しくなっている
  • ・光熱費や人件費が上がっている

前述したように、火葬場では火葬炉の使用以外にも、親族控室などの施設利用に応じた費用がかかります。しかし近年は火葬にお金をかけない傾向が強く、グレードの高い火葬炉や控室を利用しないケースが増えているのです。結果、火葬以外での収入が減りつつあります。

加えて、近年は世界情勢の不安定化により燃料価格の高騰が著しく、企業努力でまかなうことに限界が来ています。今は安価に利用できる公営火葬場も、今後の燃料価格次第では料金改定に踏み切らなければならない事態も考えられるでしょう。火葬場の利用料金については民営・公営問わず大きな課題となることが予想されます。

3.火葬場の料金の高低を決める条件は?

火葬場の料金は、利用する場所や条件によって異なります。
こちらでは、火葬場の料金を決める要素をご紹介します。

故人様の年齢

火葬場の料金を左右する条件のひとつが、故人様の年齢です。大人料金と小人料金があり、小人は大人料金の半額~7割で利用することができます。理由は、体の大きさによって必要となる火力が異なるためで、小人が何歳から該当するかは、火葬場によって異なります。

また、同じ年齢でも、荼毘(だび)に付すのが全身か体の一部かでも料金が変わります。

火葬場が公営かどうか

火葬場には「公営」と「民営」があり、東京では火葬場の約7割が民営です。それぞれの特徴は以下の通りです。

【公営と民営の火葬場の違い】
公営 民営
  • ・市区町村の自治体が運営
  • ・原則、その火葬場のある地域に住んでいた人が利用する
  • ・市区町村外の人が利用すると割高になる
  • ・民間企業や寺院が運営
  • ・誰でも利用できる
  • ・公営に比べてサービスや施設が充実している傾向にある

公営は税金によって運営されているため、民営よりも安価で利用することができます。

4.自治体サービス活用で火葬料金を抑える方法

自治体のサービスや制度を利用すれば、公営・民営どちらの火葬場でも火葬料金を抑えることができます。
こちらでは、その一部をご紹介します。

市民(区民)料金の活用で火葬料金が割安に

故人様の住所を管轄している地区にある公営火葬場を利用することで、市民(区民)料金が適用され、割安になることが多くあります。自治体によって異なりますが、無料~数万円程度で利用できることも多くあります。

葬祭補助金制度で費用負担をさらに軽減

「葬祭補助金制度」とは、葬儀から埋葬にかかる費用負担を減らすために設けられた制度の総称です。そのうち葬儀全般にかかる費用を補助してくれるのが国民健康保険の「葬祭費」にあたります。葬祭費の概要は以下の通りです。

【国民健康保険の葬祭費について】
対象 国民健康保険に加入していた、または後期高齢者医療費制度を利用していた故人様
補助金額の例 東京23区:7万円
その他の地域:3万円~5万円
申請期限と申請場所 亡くなった日の翌日から2年以内に、市区町村の国民健康保険課にて申請
注意点 火葬のみの場合、葬祭費が支給されない区もある

5.火葬場で行う直葬とは?

火葬を含めた葬儀全体の費用を抑えたい方には、直葬(火葬式)という選択肢があります。

葬儀には、ご家族やご親族を中心とした小規模な「家族葬」や、ご自宅で儀式を執り行う「自宅葬」など、さまざまな形式があります。このうち、通夜や告別式を行わず、火葬場で火葬のみを行うものを「直葬(ちょくそう)」または「火葬式」といいます。

直葬の大きなメリットは、短時間・低予算で行える点です。直葬では宗教儀式を省略するため、費用も最低限となり、短時間で終えることができます。お見送りにかかる労力が減ることで、ご家族の精神的な負担も軽くなるでしょう。

しかし一方で、直葬には「故人様とのお別れの時間が圧倒的に少ない」というデメリットがあります。儀式を通して故人様とゆっくりお別れをしてから荼毘に付す一般的な葬儀と違い、直葬のお別れの時間は火葬炉の前で行われる10分程度のみです。

「火葬場の料金が値上がりしているから」という理由だけで直葬を選択した結果、喪失感や後悔が強く残るケースも少なくありません。

6.火葬場で直葬を行うときの注意点

直葬を行う上で後悔しないためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
火葬場で直葬を行うときのポイントをご紹介します。

火葬場で料金以外に見るべき要素

利用料金だけで火葬場を決めることはおすすめしません。火葬を待つ間、故人様のお身体は専門の設備が整った安置所に搬送され、安置のための料金は1日ごとにかかります。近年、首都圏の火葬場は利用者が多く、混雑が続いています。たとえ火葬料が安価でも、火葬までの日にちが空いてしまう場合、その分安置料が多くかかってしまいます。

また、安置場所から遠い火葬場を選んでしまうと、ご遺体の搬送料や参列者の交通費が増大するかもしれません。したがって火葬料の安さではなく、以下のポイントも含めて総合的に判断しましょう。

  • ・希望の日程で予約が取れるか(火葬まで日数がかかりすぎないか)
  • ・自宅や安置所、葬儀場から遠すぎないか
  • ・火葬場のサービスの質や雰囲気に納得できるか

直葬を選択する際は葬儀社への相談のもと、予約することをおすすめします。

別れの時間や見送り方について十分な検討が必要

デメリットとして挙げたように、直葬ではすぐに荼毘に付されるため、心のケアや十分な別れの時間を重視する人には注意が必要です。故人様のお顔を見る最後の機会ですから、「お別れの時間は十分か」「直葬という見送り方で後悔しないか」といったことをご家族内でよく話し合って決めましょう。

7.火葬場での直葬は葬儀社に依頼するのが基本

葬儀社を通さずに火葬を行えるケースはごくまれです。シンプルな葬送とはいえ、直葬には以下のプロセスや手続きが必要となります。

  • ・ご遺体の搬送、安置
  • ・ご遺体のお世話(ドライアイス、お着換えなど)
  • ・火葬場の予約
  • ・僧侶や祭壇の手配(必要に応じて)
  • ・ご家族への連絡
  • ・死亡届の提出、火葬許可証の取得

これらの手続きをご家族だけで行うのは時間的にも精神的にも負担が大きく、困難です。また個人で火葬場を予約できることは少ないため、原則として、火葬の手続きは葬儀社に依頼しましょう。葬儀社に準備や手続きを代行してもらうことで進行がスムーズになります。費用を抑えたい場合は、必要なサービスだけを依頼するのもひとつの方法です。

8.火葬場での直葬は料金だけでなく葬儀社選びが大切

火葬場での直葬は料金だけでなく葬儀社選びが大切

直葬をする際は、葬儀社選びにも注意しなくてはなりません。同じ直葬であっても、その見送り方は依頼先の葬儀社によって異なるためです。

「火葬場は無機質なところである」と言われるように、火葬場そのものには温かみや癒しを感じる要素は多くありません。大切な人を失い、「感情の整理がつかない」「冷静な判断ができない」といったご遺族の状況をくみ取ってくれる葬儀社を探すことが重要になります。

葬儀社選びのポイントは、以下を参考になさってください。

  • ・素早い対応ができるか
  • ・問い合わせ時の印象は問題ないか
  • ・要望に沿った提案をしてくれるか
  • ・顧客の心に寄り添ってくれるか
  • ・顧客が後悔しないよう、話をしっかり聞いてくれるか
  • ・不明点をそのままにしようとしないか
  • ・明確な見積を提示してくれるか
  • ・直葬の知識や経験が豊富か

納得のいく葬儀社を探すことで、心のこもったお見送りが可能となるでしょう。

9.花葬儀なら心のこもった火葬式(直葬)が可能です

直葬を検討中の方は、ぜひ花葬儀にご相談ください。
こちらでは、花葬儀で行える火葬式(直葬)の内容と、花葬儀に依頼することのメリットを詳しくご紹介します。

プランナーがしっかりとお話を伺います

花葬儀の持つ大きな特徴のひとつが「お客様に寄り添う姿勢」です。葬儀社にとって「寄り添う姿勢」とは、「しっかりとお客様の話を伺い、本当に叶えたいお見送りを提案する」ことだと私たちは考えています。

一般的な葬儀社の打ち合わせは、原則1回、1時間程度です。儀式が省略される直葬はもっと短いかもしれません。一方、花葬儀では火葬式(直葬)であってもお客様の状況に合わせ、回数や時間を制限せずにヒアリングを行います。

「故人様はどんな方だったか」「故人様に伝えたい想いは何か」「どのような形の葬儀を執り行いたいか」といったことを、世間話も交えながらゆっくりとお伺いします。火葬のみを検討されているお客様であっても、まず故人様と向き合うことが、残されたご遺族にとっても必要なのです。

火葬式(直葬)で叶えたいこと、不安なこと、疑問はどうぞ納得するまでプランナーにお伝えください。

さまざまな演出も可能です

100人いれば、お葬式も100通りあってしかりです。花葬儀では葬儀を画一的なものではなく、故人様やご遺族にとって最もふさわしい式となるよう、さまざまなご要望に応じた演出をいたします。以下はお客様からのご要望を受けて花葬儀が提案した火葬式(直葬)の一例です。

  • ・葬儀を行うことは考えていないけど、祭壇は用意したい
  • →故人様のためにオリジナルの花祭壇をデザインして制作
  • ・お別れには花がほしい
  • →故人様のお顔周りに花を飾る「花オプション」のご提案
  • ・故人様に喜んでもらえる演出をしたい
  • →故人様がお好きだった物を棺のそばに飾る

特別な演出を取り入れることで、よりあたたかく、心から納得できるお別れも可能となります。火葬式(直葬)でも、予算に応じて様々な選択肢がありますので、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

【火葬式プランで祭壇を用意した例】
火葬式プランで祭壇を用意した例

中立な立場から火葬場・葬儀会場をご提案

花葬儀は、自社の火葬場や葬儀会場を持っていません。自社施設が無いぶん、より多くの選択肢の中からお客様にとって理想の場所をご提案することができます。ご提案は常に中立の立場で行い、「思っていたのとは違った」とはならないよう、施設に関する疑問には正直にお答えします。

10.花葬儀の火葬式(直葬)プランとは?料金もご紹介

花葬儀の火葬式(直葬)プランは、「火葬シンプルプラン」「火葬スタンダードプラン」の2種類です。プランには、いずれも霊柩車(寝台車)が含まれており、20㎞まで1回の故人様の搬送が可能です。20㎞を超える場合は別途ご相談ください。

1.必要なものを最低限集めた「火葬シンプルプラン」

火葬シンプルプランに含まれるものは、以下の通りです。直葬を行うために必要なものが含まれます。

【火葬シンプルプランに含まれるもの】

棺/防水シーツ/ドライアイス/寝台車/骨壺・木箱/骨壺覆い/各種手続き代行/施行スタッフ/アフターサポート

費用は参列者10名の場合で30万円程度となります。別途、火葬場の使用料が必要となり、火葬場によって料金は異なります。

2.お見送りアイテムがセットになった「火葬スタンダードプラン」

火葬スタンダードプランに含まれるのは以下の通りです。直葬に必要な一連のサービスに加え、「納棺の儀」で納棺師によるラストメイク、末期の水などを行い、生前の面影のある姿に整えます。

【火葬スタンダードプランに含まれるもの】

棺/防水シーツ/ドライアイス/寝台車/骨壺・木箱/骨壺覆い/各種手続き代行/施行スタッフ/アフターサポート/納棺の儀

火葬スタンダードプランの費用は、参列者10名の場合50万円程度となります。火葬シンプルプラン同様、別途、火葬場の使用料が必要となり、火葬を行う火葬場によって料金は異なります。

それぞれのプランにつけられるオプション

オプションをつけることで、より満足のいく直葬が執り行えるでしょう。花葬儀でご用意可能なオプションは以下の通りです。

  • 花オプション:花のブーケ/お顔まわりの装飾/遺影写真周りの装飾 など
  • 棺オプション:故人様のイメージに合った柄や色、素材などから選択可能
  • 骨壺オプション:デザイン性の高い骨壺を含めた豊富なラインナップをご用意

火葬式の場合、花祭壇はプランに含まれず、オプションでの制作となります。また、宗教者をお呼びしての火葬式の場合、別途お布施などが必要となります。プランやオプションについて詳しくは、火葬式のプランページをご確認ください。

花葬儀での火葬式をもっと安く利用するための方法

ご紹介した市区町村ごとに支給される「葬祭補助金制度」を使えば、費用はさらに軽減できます。また、花葬儀のメンバーシップクラブ「リベントファミリー」にご入会いただくと、葬儀費用から4万円の割引が適用されます。

リベントファミリーは年会費無料で、葬祭費割引以外にもさまざまな特典がついてくる大変お得な会員制度です。詳しくはリベントファミリーのページをご覧ください。

11.花葬儀で火葬式を執り行ったお客様の声

花葬儀で火葬式を行ったお客様のお声をご紹介します。一般的な葬儀社による火葬式とどのような点が異なるのかに注目してお読みください。

闘病中の奥様が亡くなり、インターネットの比較サイトで葬儀社を探していたというお客様。複数の候補のうち、素早い対応と的確な提案をしてくれたからと弊社をお選びいただきました。

妻が亡くなり色々な方から『大丈夫でしたか』『大変でしたね』などの言葉をかけられたのですが、当時は直後だったこともあり素直に受け止めることができず、お悔やみの言葉を鬱陶しく感じていました。そんな中、花葬儀のプランナーさんは、同情的な言葉をかけてくることもなく、良い意味で淡々と作業内容を説明してくれました。それが私にとってはとてもありがたかったです。

火葬式への要望は、「できるだけシンプルに」「宗教色のないスタイル」「早い日程」でした。そこで、早い日程で予約できる会場を探し、会場内には奥様がお好きだった白を基調とした花で「優しさと謙虚さ」をイメージしたアレンジメントを飾りました。

また、棺には奥様が夢中になっていた趣味のグッズやお気に入りの漫画などをお入れしました。火葬式を終えたご家族からは、「シンプルだけど決して侘しい感じではなく、綺麗な花々とたくさんの好きな物で見送ることができて、イメージ通りのサービスを提供してもらえた」と語っていただきました。

12.火葬場の料金に関するQ&A


A.火葬当日に、ご遺族が火葬場の窓口でお支払いするのが一般的です

一部の葬儀社が提供するプランには火葬料金が含まれている場合もあり、その場合は葬儀社が火葬場へ立て替え払いを行います。

葬儀社に火葬料金を含めた葬儀費用を支払う場合は、火葬後に葬儀社から請求書が届きますので、期限内に支払いましょう。故人様の生命保険の保険料を火葬費用に充てる際は、手続きに時間がかかるケースが多いため、請求書が届く前に手続きを進めておくと安心です。


A.霊柩車の種類や走行距離によって決まります

故人様のお身体を火葬場まで運搬する料金は、霊柩車の種類と走行距離によって決まります。高いグレードの霊柩車を長い距離運転すれば、料金も高くなる仕組みです。

金額は一律ではなく、自治体によって区(市)民料金や無料で利用できることもあります。葬儀社によっては、霊柩車代が火葬料金プランに含まれていないこともあるため、見積をよく確認しましょう。


A.公営、民営火葬場を利用する場合共に、料金を抑えることが可能ですが、デメリットにも注意しましょう

各市町村がその地区に住む区(市)民向けのサービスとして行う葬儀プランを「区(市)民葬」といいます。大きな特徴は相場よりも安く葬儀を執り行える点であり、火葬場の料金も一般的な料金に比べて安くなることが多くあります。

区民葬は公営・民営の火葬場を問わず行うことができ、区民であれば区民葬を選んだほうが葬儀全般にかかる料金を抑えることが可能です。しかし、区民葬には「区民葬のための手続きが必要」「葬儀社は選べない」「ドライアイスなどの追加費用により、かえって高額になることがある」といったデメリットもあるため、十分な検討が必要です。

13.火葬場の料金だけにとらわれずに後悔のないお見送りを

故人様をお見送りすることは、故人様の人生に敬意を示し、遺された人々が前を向いて歩み出すきっかけにもなります。したがって、火葬場を「安さ」のみで決めることはおすすめしません。直葬やその他の葬儀形式に関係なく、お別れの時間がより意義深いものになるよう内容を検討しましょう。

後悔のない直葬にするためのご相談は、花葬儀までお寄せください。プランナーはじめスタッフが、お客様のお声をしっかりとお伺いし、いつまでも心に残るあたたかな式をご提案いたします。ご相談はいつでも無料の事前相談が便利です。この機会にぜひご検討ください。

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