火葬場の休みはいつ?葬儀への影響や休みのときの対応策を解説

火葬場の休みはいつ?葬儀への影響や休みのときの対応策を解説

火葬場にも休みの日があります。その火葬場の休業日が、葬儀の日程調整や葬儀形式などに大きく影響する場合があるのをご存じでしょうか。実際、火葬場の予約が希望日に取れず、お困りになった方も多いかもしれません。

今回は、火葬場の一般的な休業日、火葬場の休みが葬儀に与える影響や休みの際の対応策について詳しく解説します。葬儀を控えて火葬場の休みについて知りたい方は、ぜひ、この記事を参考になさってください。

1.火葬場はいつ休みになるのか

火葬場はいつ休みになるのか

火葬場は、いつ休みになるのでしょうか。火葬場が休業となることが多い日や、お盆・日曜日の営業について解説します。

火葬場の一般的な休業日

火葬場の休業日は、施設によって若干の違いがありますが、いくつかの共通したパターンがあります。ここでは、一般的な火葬場の休業日を理由とともにご紹介します。

年始(お正月)

1月1日~3日は、多くの火葬場が休業します。特に元日は、ほとんどの火葬場が休業となります。火葬場の従業員も年始の休暇を取るため、人手確保が難しいことが主な理由です。

年末

年末、特に12月31日も、多くの火葬場が休業する傾向にあります。火葬場の年末の営業日は地域によって異なるため、事前に火葬場に営業状況を確認することが重要です。

なお、日本では法律で、「原則、死亡から24時間が経過していなければ火葬できない」と定められています。そのため​12月31日にご逝去された場合、葬儀および火葬は必然的に翌年となります。

メンテナンス日

火葬場には、火葬炉を定期的にメンテナンスする日が設けられています。火葬炉の稼働には高温がともなうため、日々の使用により炉が劣化しやすく、正常な機能を維持するためには、安全性と清潔さが求められるからです。

メンテナンスで、炉内の清掃や修繕、換気装置の確認といった作業を行うことにより、故障や不具合が発生するリスクが低減します。

友引の日

火葬場では、六曜(ろくよう)における「友引」を休業日にしているところが多くあります。ただし近年では、友引に休業しない火葬場も増えつつあります。

友引の日に休業する火葬場が多い理由については、この後の「友引に休みの火葬場がある理由」で詳しくご説明しております。ぜひ、そちらをご覧ください。

お盆や日曜日は営業しているところが多い

お盆や土日、さらにゴールデンウィークなどの連休や祝日には、営業している火葬場が多くあります。特に都市部では、高齢化により利用者が増加しているため、営業日を増やしている火葬場も少なくありません。

また、参列者やご親族が集まりやすい土日に葬儀が行われる傾向にあり、多くの火葬場が日曜日も営業しています​。ただし、火葬場が営業していても、生花市場や生花店が休業している場合、葬儀用の花の準備に制約が生じることがあります。

2.火葬場の営業時間

火葬場の営業時間

火葬場の営業時間は、施設によって大きく異なりますが、午前9時から午後4時または5時までが、基本的な営業時間帯となっています。火葬炉の稼働は多くの場合、午後3時から4時までとなっています。葬儀会場や安置室を併設している火葬場では、夜10時まで会食や故人との面会が可能な施設もあります。

なお、ほとんどの火葬場は事前予約が必要です。通常、火葬の予約は葬儀社を通じて行われるため、希望する時間帯がある場合は、葬儀社に相談することをおすすめします。​

3.友引に休みの火葬場がある理由

友引に休みの火葬場がある理由

前述のとおり、多くの火葬場が友引に休業します。その理由について、詳しく解説します。

友引のいわれと意味

友引は、中国から伝わった暦である六曜の種類のひとつです。六曜には以下の6つの種類があり、それぞれに吉凶の意味が込められています。

・先勝(せんしょう/さきがち)
急ぐことに吉、午後は凶。
・友引(ともびき)
勝負ごとが引き分けになる日。
・先負(せんぶ/せんぷ/さきまけ)
急ぎの行動が凶。午前は凶、午後は吉。
・仏滅(ぶつめつ)
何事も凶の日。
・大安(たいあん)
1日中が吉。
・赤口(しゃっこう/しゃっく/せきぐち
正午前後は吉、それ以外は凶。

友引は、もともと「勝負なし」や「引き分け」の意味を持つ日で、不吉な意味は含まれていません。

火葬場が友引に休みになる背景

友引の日に火葬場が休業する背景には、友引を縁起が悪い日と考え、多くの人々が友引の日に火葬を避ける傾向にあるためです。

前述のように、友引そのものには不吉な意味はありませんが、字面から「友をあの世に引き連れてしまう」と連想されるため、葬儀や火葬を友引の日に行うのは縁起が悪いと考えられてきました。

しかし、こうした解釈は迷信に過ぎず、友引に火葬をしても問題はありません。実際、友引でも営業を行う火葬場も存在します。多くの火葬場が友引を休業日としているのは、需要が少ないためであり、友引が不吉な日だからではありません。

友引に葬儀を行うことを避ける理由」の記事にて、友引と葬儀の関係や友引に葬儀を行う注意点について詳しく解説しております。そちらもあわせて、ご覧ください。

仏滅は営業していることが多い

仏滅は、「すべてのことが悪い方向に進む日」を意味しており、縁起が悪いとされるものの、特に葬儀を避ける理由はありません。そのため、仏滅の葬儀や法事はかまわないとする方も多く、火葬場は仏滅でも営業していることが多いようです。

4.火葬場の休みが葬儀に与える影響

火葬場の休みが葬儀に与える影響

火葬場の休みが、葬儀にどのような影響を与えるのか気になるところです。詳しく見ていきましょう。

休み前後は火葬場・葬儀会場の予約が取りづらい

火葬場の休業日の前後は予約が集中して早期に埋まりやすく、希望の日に火葬を行うことができないことがあります。

​火葬場は、特に人口の多い地域では数が限られているため、通常、火葬場の予約は葬儀会場よりも先に確保する必要があります。火葬場の予約が早期に埋まってしまうと、周辺の葬儀会場も早めに埋まってしまうため、休業日前後は火葬場・葬儀会場双方の予約が取りづらくなるのです。

葬儀が後ろ倒しになる

火葬場が休みで希望日に火葬を行えない場合、通常、葬儀は延期されます。葬儀および告別式と火葬は同日に行うことが一般的であるため、火葬が行える日まで葬儀を待つ必要があるからです。

都内には、ご遺体を1週間~10日程度安置できる施設も多く存在するため、火葬場の都合で葬儀が遅れても適切な安置施設を選べば、余裕を持って葬儀の準備を進めることができるでしょう。​

葬儀形式に影響する

火葬場の休業が葬儀形式に影響することも考えられます。上述のように火葬は葬儀の最終的なステップで、火葬が遅れると葬儀全体のスケジュールがずれてしまうためです。

葬儀の日を変更できない場合、ご遺族は通夜を省略したり、葬儀規模を縮小したりするなど葬儀形式を変更して、火葬場の休みに対応されるケースもあります。

5.希望日に火葬場が休みのときの対応策

希望日に火葬場が休みのときの対応策

ここまで述べてきたように、火葬場の休業は、葬儀に大きな影響を及ぼします。そこで最後に、火葬場が休みの際に故人様を心穏やかに見送るための対応策をご説明します。

空いている火葬場を探す

希望の火葬場が休みで、火葬の日程を変更したくない場合は、空いているほかの火葬場を探します。多くの火葬場は、居住地域外の故人様も受け入れており、中には空き状況をオンラインで見られる施設もあります。

ただし、火葬場を選ぶ際には、日にちや料金のほかに安置料やアクセスのよさも考慮しましょう。故人様の安置場所や葬儀会場から遠い火葬場の場合、搬送料が多くかかったり、参列者に参列いただくことが難しくなったりする可能性があります。希望の日程や料金、アクセスのよさを含めた総合的な観点から火葬場を選ぶことが大切です。

他の葬儀形式を検討する

火葬場の休業で希望どおりに火葬が行えない場合、葬儀形式の変更を検討することもひとつの方法です。たとえば、通夜を省略して火葬と葬儀・告別式を同日に行う一日葬に変更する、また、規模を縮小し火葬式(直葬)にするなどして、火葬の日をずらすことで、葬儀全体のスケジュールを大きく変えずにすむ場合もあります。

ただし、葬儀を簡略化するとご親族や友人がゆっくり故人様との最後の時間を過ごせなくなるなどのデメリットもあるため、葬儀形式の変更は慎重に行うことが大切です。

葬儀日程を調整する

故人様が亡くなった際、早く火葬をしなければと焦ってしまうかもしれませんが、前述のとおり安置施設が充実していれば、急がなくても大丈夫です。特に年末に亡くなられた場合は、年内に火葬を行おうとしがちです。しかし、故人様との最後の時間を確保し、気持ちを落ち着けてお見送りをするためにも、年明けの火葬や葬儀を選択肢に入れることをおすすめします。

葬儀社に相談する

葬儀社は、周囲の他の火葬場の空き状況を調べて最適な日程を提案してくれるほか、葬儀全体のスケジュールを調整する手助けもしてくれます。​葬儀社に相談することで、無理なく葬儀や火葬のスケジュールを立てることができ、ほかに必要な手配も迅速に行ってくれるため、ご家族は安心して葬儀の準備を進められます。

葬儀社に相談する際は、複数の葬儀社に問い合わせるとよいでしょう。要望に寄り添ってくれるか、料金が明瞭であるか、中立的に複数の火葬場を紹介してくれるかなどを比較してから葬儀社を選ぶことで、より満足のいく葬儀が実現できます。

6.火葬場が休みの際の対応方法を理解して後悔のないお見送りを

火葬場が休みの際の対応方法を理解して後悔のないお見送りを

火葬場の休業日が葬儀に与える影響は大きく、希望の日に火葬ができず、葬儀のスケジュールや葬儀形式を変更しなければならない場合もあります。そのため、火葬場が休みの際の対応策を理解し、落ち着いて葬儀の準備を進めることが、後悔のないお見送りをするための鍵となります。

花葬儀では、経験豊富なスタッフが、火葬場が休みでお困りの方をしっかりとサポートいたします。火葬場・葬儀会場の選定について疑問や不安のある方も、花葬儀の事前相談まで、お気軽にお問い合わせください。ご家族のご希望に応じて、柔軟に火葬場・葬儀会場のご提案をし、葬儀を無理なく進行できるようお手伝いいたします。

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