花葬儀を選んだ理由
偶然の中で生まれた出会いでしたが、丁寧な対応に好感が持てました。
施設に入所していた父が急逝したのは夕方でした。知ったときには、あまりに突然のことで、頭が真っ白に――。ただ、施設の霊安所に安置できる時間には限りがあり、施設のスタッフの方から「できるだけ早く、葬儀社と斎場を決めてください」と言われてしまいました。
もしもの時には、私の自宅や施設からも近く、葬儀と火葬が一ヵ所で行える「四ツ木斎場」を使うことは決めていたので、動揺しながらもインターネットで探してみることに…。すでに夜で、つながるのか不安でしたが、娘が検索して表示されたページにあった電話番号にかけたところ、無事、話をすることができました。けれども、そこは四ツ木斎場ではなく、花葬儀さんだったのです。
慌てていた私は四ツ木斎場の方と話をしていると思い込んでいたので、最初はうまく意思疎通ができませんでしたが、花葬儀さんの丁寧な対応のおかげで気持ちが少しずつ落ち着き、状況を理解することができました。
娘の間違いでつながったご縁でしたが、夜中にもかかわらず私の気持ちに寄り添ってくださり、四ツ木斎場についても詳しく案内してくださったので、花葬儀さんにそのまま葬儀をお願いすることに決めました。
まさに、偶然の出会いだったわけですが、今では、慌てて勘違いをしたからこそ、花葬儀さんに行き着けたので、幸運だったと思っています。
花葬儀を体験して良かったこと
お酒の形をしたキャンドルにお酒の香りのお線香。嬉しいサプライズに感謝しています。
プランナーの方に「どんな葬儀にしたいですか?」と尋ねられたので「宴会風にしてください」とリクエストをしました。父には飲み友達がたくさんいて一緒に歌いにも行っていましたから、皆でにぎやかに宴会をしているような雰囲気の中で見送ってあげたかったからです。
また、お酒が大好きだった父は、呑むと陽気になり、自宅でマイ・マイクを握ってカラオケを楽しむほど明るい人だったので、そんな父のために「祭壇も明るい色の花で飾ってください」とお願いしました。
とはいえ、葬儀の当日、想像以上の空間がつくられていたのには驚きましたね。祭壇には、ビールや日本酒の瓶やカップ、焼酎の「いいちこ」やワンカップ大関が置かれていたのに加えて、ビールが入ったジョッキの形をしたキャンドルや、日本酒の香りのするお線香が用意されていて…。プランナーの方からのサプライズで、胸が熱くなりました。どこで入手できるのかを教えていただき、現在、自宅の仏壇でも使っています。
また、父はカラオケも好きだったので、歌っている姿の写真をスライドにして映していただきました。さらに、葬儀のBGMには、父が好きだった曲と私や娘が好きな曲約50曲のタイトルを伝え、限られた時間の中でそのうちの多くを流してもらいました。本当に大変な作業だっただろうと思うのですが、おかげで、父が歌っている姿が見えるようでした。
お父様はどんな方でしたか?
筋の通らないことが嫌いな、男気のある人。気さくなところもあり、親子で呑みに出かけました。

普段は本当に優しかったのですが、私が幼少の頃は、しつけには厳しい父でした。自分の価値観をしっかり持っていて、なんでもよしとはせずに、ダメなものはダメと、きちんとした線引きをしていましたね。
ただ、私が大人になってお酒を呑めるようになると、うるさいことは、あまり言わなくなりました。2人で呑みに出かけることも少なからずありましたよ。寝ている父を起こして、「今から呑みに出かけよう」と誘ったことも…。そんなときも怒らずに付き合ってくれました。夜中まで呑んで、それからラーメンを食べるなんてこともあって――。私のお酒好きは、完全に父の血ですね(笑)。
2人で呑みに行ったときも、家族で食事に出かけたときも、必ず支払いは父がしてくれました。さまざまな面で、男気のある人でした。
少年のように、バイクやオーディオ、デジカメなどの機械が好きでした。
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少年のようなところがあり、機械が好きで、50歳までは車やバイクに凝っていました。私の息子が小さい頃はトラックに載せて一緒に出掛けていましたし、私にもバイクを買ってくれて、2人で横浜まで遠出をすることもありました。
ステレオとかテープ・CDデッキなどオーディオ機器にも詳しく、いろいろな音楽を聴くだけでなく、マイクをつなげて歌っていましたね。施設に入ってからはデジカメを購入して、施設の皆さんの姿を写したり、水族館に行って魚を撮ったりしていました。
大好きなカラオケでも、周囲への配慮を欠かさない父でした。
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カラオケのレパートリーは広く、友人らと歌いに行ったときにも、相手の年齢や好みを考えて選曲するような細やかな配慮を欠かしませんでした。だから、皆さんに好かれて、呑み会やカラオケに誘われていたのだと思います。自分から誘うよりは、誘われることのほうが圧倒的に多かったですから。
そんな父がいちばん好きだった歌が、上田正樹の「悲しい色やねん」です。いつも、大音量で聞いていたのを覚えています。出棺のときに流していただき心にジンと沁みました。
こんなご葬儀でした

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お式への要望
宴会をしているような雰囲気の中で、明るく見送りたい。
〇宴会風の葬儀空間にしてほしい。
〇にぎやかに見送りたいので、明るい色の花の祭壇を。
〇父が好きだった歌を葬儀のBGMとして流したい。
〇出棺の際の音楽は、上田正樹の「悲しい色やねん」にしたい。
実際のご葬儀
〇本物のお酒を飾るとともに、お酒を模したキャンドルやお酒の香りがするお線香をご用意しました。
〇「明るい花で」とリクエストをいただいたので、黄色、オレンジ、白の花を中心に飾りました。
〇ご要望の歌謡曲を可能な限り編集し、葬儀のBGMとして流しました。
〇カラオケがお好きだったので、歌っている姿のお写真をご提供いただきスライドで映しました。
葬儀を終えての感想はいかがですか?
家族はもちろん、参列した方々の記憶にも残る葬儀にできました。予算も納得の範囲におさめていただき、感謝するばかりです。
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父の死が急であったのに加えて、初めての喪主でしたから、どこか不安でいつも緊張していたのですが、花葬儀のプランナーの方が支えてくださいました。全てを要望通りに叶えてもらい、予想もしなかったサプライズもしていただいて、記憶に残る葬儀にすることができたと実感しています。
参列した方は年配の方が多かったのですが、お酒の瓶やカップが並んだ、まるで宴会場のような葬儀会場に入ると、「こんな葬儀もできるのね」と、本当に驚いていらっしゃいました。これまで、いわゆる普通の白と黄色の菊の花が飾ってある葬儀しか見たことがなかったからでしょう。きっと、皆さんにとっても、忘れられない葬儀になったと思います。
花祭壇の費用については、いかんせん何もわからないものですから、プランナーの方に、いろいろ質問をしたのですが、嫌な顔ひとつせずに丁寧に答えてくださり、とてもありがたかったです。
最終的には、供花のお申し出をいただいた方の供花分の費用を花祭壇費用に拡充させていただいたので、ボリューム感たっぷりの華やかな花祭壇にできました。こうしたことも、提案してもらわなければ実現できなかったと思うと、花葬儀さんには本当に感謝するばかりです。
エピソードとお写真、映像は、ご家族様のご許可をいただいて掲載しております。