家族葬ホールのメリット・デメリット~後悔のない葬儀にするための注意点

家族葬ホールのメリット・デメリット~後悔のない葬儀にするための注意点

「家族葬」とは故人様のご家族や近しいご親族、親交が深かった友人・知人などを招いて行う葬儀です。故人様と縁のあったさまざまな人を広く呼ぶ一般葬と比較すると比較的小規模になりやすいため、ご遺族の意向が反映しやすく、アットホームな雰囲気でお見送りすることができます。

葬儀は、基本的には家族葬・一般葬の形式に関わらず、どの葬儀場でも行うことができますが、最近は家族葬に特化した「家族葬ホール」が増えています。家族葬は家族葬ホールで執り行ったほうが、より後悔のない理想の葬儀になるのでしょうか?

今回は、家族葬ホールの特徴ならびにメリット・デメリットを詳しくご紹介します。家族葬に興味のある方、葬儀場の情報を集めている方は、ぜひ最後までお読みください。

1.家族葬ホールとは?

家族葬ホールとは、家族葬に特化したつくりになっている葬儀場(斎場)のことです。「家族葬専用式場」とも呼ばれます。

施設によって異なりますが、自宅のような温かみのある雰囲気であるなど、数名~数十名規模の参列者がゆっくりと故人様とお別れできるような工夫がされています。

かつては一般葬や社葬が多かった葬儀ですが、近年は「親密な間柄の方のみに参列いただき葬儀を行いたい」と考えるご家族が増えており、多くの家族葬ホールが建てられるようになりました。

2.葬儀場(斎場)とは?家族葬ホールの位置づけも解説

葬儀場(斎場)とは?家族葬ホールの位置づけも解説

葬儀場(斎場)とは、通夜、葬儀・告別式などを行う施設全般を指します。家族葬ホールではない一般的な葬儀場の特徴は、以下の通りです。

【一般的な葬儀場の特徴】

  • ・大規模葬儀に対応できる会場や駐車場を持つ
  • ・建物の知名度が高い

斎場は、自治体が運営する公営斎場と、民間企業が運営する民営斎場に大別されます。それぞれの特徴は以下の通りです。

【葬儀場(斎場)の種類ごとの特徴】
公営斎場 民営斎場
・斎場利用費が民営に比べて安い
・火葬場が併設されていることが多い
・公営斎場に比べてサービス内容が充実している傾向にある
・アクセスのよい場所にあるものも多い

家族葬ホールは、民営斎場に分類されます。

3.家族葬ホールのメリット

家族葬ホールのメリット

さまざまな葬儀場の中から家族葬ホールを選ぶ理由はなんでしょうか。
こちらでは、家族葬ホールのメリットをご紹介します。

アットホームな雰囲気

一軒家のようなつくりが多い家族葬ホールにはそれぞれ、アメニティグッズやバリアフリー設備、キッチンなど、自宅に近い感覚で利用できる工夫が施されています。

一般的な葬儀場は式典を執り行うにふさわしい静粛さや厳かさがありますが、故人様のご性格や生前のご意向を考えたときに「少し堅苦しいかも……」と感じてしまう方もいるでしょう。自宅でくつろぐような感覚でゆったりと故人様とお別れしたいという方には、アットホームさ持つ家族葬ホールが向いているかもしれません。

貸し切って利用できるところもある

大きな斎場では一日に何組もの葬儀が執り行われるため、共有スペースにて他の葬儀の参列者を目にすることがあります。また、次に予定されている葬儀に間に合うよう時間配分もしっかりと決められているので、ご遺族の融通が利きにくいこともあるでしょう。

家族葬ホールは一日一組限定とする施設が多く、貸し切りでの葬儀が可能なものもあります。そのため「小さなお子様が参列しても気兼ねなく過ごせる」「葬儀時間を気にせずゆっくりとお別れができる」「プライバシーが守れる」といったメリットがあります。

大型の会場よりも費用を抑えやすい

葬儀場(斎場)は、広いほど利用料が上がる傾向にあります。特に、お香典を参列者からいただかないケースでは、葬儀費用の一部を参列者のお香典から工面することができないため、ご遺族の負担が増える可能性があります。そのような場合は家族葬ホールにして参列者を限定することで、会場費用やおもてなしの費用を抑えやすくなるでしょう。

4.家族葬ホールのデメリット

今度は、家族葬ホールのデメリットについてご紹介します。家族葬のデメリットは全て「会場のスペースが限られている」ことが起因となっているようです。

デザイン・飾りつけの自由度が低い

過去に家族葬ホールで家族葬を行ったことのある方からは、以下のような声を聞くことがあります。

「飾り付けについて希望があったが、天井が低くてイメージ通りの飾り付けをすることができなかった」

「立派な祭壇を設置したところ、狭苦しい印象となってしまった」

家族葬ホールはある程度レイアウトの変更や、飾り付けの工夫ができます。しかしホールが小さいために思い通りのイメージにならなかったり、圧迫感を与えてしまったりすることがあるようです。

予期せぬ弔問客に対応しにくいことがある

「小規模な葬儀で良いだろう」と家族葬ホールを選択しても、予想以上に弔問に訪れる方が多くなることはよくあります。例えば、以下のようなケースです。

「葬儀に参列できなかった方が後日、自宅に多く訪れた」

「お通夜や葬儀に参列したい方から問い合わせがあったり、実際に来場されたりした」

小規模な家族葬ホールに多くの弔問客が訪れた場合、ホール内にお通しするまでにお待たせしてしまうだけでなく、駐車場に入りきらないなどのトラブルが予想されます。

予想よりも多くの弔問客が訪れる可能性のある葬儀では、余裕を持って大きい斎場で家族葬を執り行うか、もしくは家族葬ではなく参列者を広く呼べる一般葬を選択するほうが、ご遺族が対応しやすいこともあるでしょう。

全ての供花を美しく飾り切れないことがある

故人様へのお悔やみの気持ちを込めて供える花を「供花(くげ/きょうか)」といいます。供花が多く届いた場合、家族葬ホールに飾りきることができないこともあります。

供花は故人様を思う気持ちですから、ご遺族の心情としてはいただいたものを全て美しく葬儀場に飾りたいものです。また供花の飾り方にはマナーがあり、配置や祭壇とのバランスも考慮する必要があります。家族葬ホールの大きさが原因でそれらが叶わなかった場合、ご遺族は心苦しく思ってしまうでしょう。

理想のタイミングで行えないことがある

高齢化に伴い、日本の死亡者数は近年急増しています。そのため「ここがいい」と思える家族葬ホールが見つかったとしても、予約が埋まっていて理想のタイミングで葬儀を執り行えないこともあります。

葬儀を待つまでの間、故人様のお体は安置所にて安置され、利用日数に応じた費用が発生します。そのような場合には、当初想定していた費用よりも高くなってしまう可能性があることに留意しましょう。

5.家族葬ホールの費用と含まれるサービス

家族葬ホールの費用と含まれるサービス

家族葬ホールを検討するにあたり、気になるのが費用とサービス内容です。しかし、これらをここで一概に説明することはできません。

なぜなら、葬儀費用には斎場や安置所といった「固定費」のほかに「変動費」があるからです。同じ家族葬であっても、参列者の数や通夜の有無、会食の内容、祭壇のグレード、お花の量や種類によって、金額が大きく変わります。

また、葬儀はセットプランで提供されていることもあり、細かな金額や含まれるサービス内容は、プランまたは葬儀社ごとに異なります。このような理由から、家族葬ホールの費用とサービス内容を比較することが難しいのです。

家族葬ホールの利用料だけで考えた場合、以下の手段を選択することで費用を抑えることはできるでしょう。

  • ・なるべく小さい家族葬ホールを選ぶ
  • ・家族葬ホールの会員になり、会員価格で会場を利用する
  • ・特定の家族葬ホールを運営している葬儀社を選ぶ

しかし、費用面を最優先としてこれらの選択を積極的に行ってしまうと、受けられるサービスが限定的になり、希望通りの葬儀が行えない可能性が高くなります。家族葬を行う場合は家族葬ホールの利用料そのものではなく、「どんな葬儀にしたいか」を第一に考え、プランに含まれている項目の確認を行い、総合的に判断することが重要です。

6.家族葬ではホール・葬儀場だけでなく「葬儀社」も大切

家族葬ではホール・葬儀場だけでなく「葬儀社」も大切

前述したように、葬儀場(斎場)をアクセスや費用などの一部の条件のみで決めるのはおすすめできません。会場選びでは、以下のような多くの条件を考慮する必要があります。

  • ・葬儀の規模
  • ・スタイル
  • ・宗教宗派
  • ・ご予算
  • ・控室やバリアフリーをはじめとした施設の充実度
  • ・スタッフの雰囲気
  • ・ご自宅からの距離
  • ・参列者の交通の便 など

会場を選ぶ際は、家族葬ホールそのものよりも「葬儀社」に目を向けて選びましょう。特に家族葬の実績が豊富な葬儀社であれば、ご遺族のご要望を踏まえた上で最適な場所を提案してくれるため、葬儀場探しの負担が軽くなります。

次の項では、最適な葬儀場を見つけ、理想の葬儀を執り行うための「葬儀社選びのポイント」をご紹介します。

7.理想の家族葬にするための葬儀社の選び方

「家族葬ホールで葬儀を行いたい」と考える方の多くは、家族葬ホールに思い入れがあるというよりも「身内や親しい人のみに温かく見送られたい(見送ってあげたい)」といったご要望があるのではないでしょうか。

したがって家族葬ホールを探し始める際は、葬儀の規模やスタイル、ご予算などを自由に考えてから葬儀社に相談することをおすすめします。理想の家族葬を叶えてくれる葬儀社の選び方のポイントは、以下の通りです。

  • ・こちら側に寄り添った対応をしてくれているか(要望にしっかりと耳を傾けてくれる、説明が丁寧 など)
  • ・「何に、いくらかかるのか」が明瞭な見積を出してくれるか
  • ・さまざまな斎場を中立的な立場で紹介してくれるか

葬儀社の質は、葬儀全体の質に直結します。上記のポイントを踏まえ、可能であれば複数の葬儀社に相談しておくことで、ご家族の希望を叶える葬儀場が見つかるだけでなく、希望通りの葬儀が執り行えるでしょう。

8.家族葬を行うホールに関するQ&A

家族葬を行うホールに関するQ&A

A.インターネットで会場を探す方法と、依頼したい葬儀社を決めて問い合わせる方法があります。

時間や場所を選ばずに探したいのであれば、インターネットが最適です。家族葬ホールを含めた葬儀場を探す際には、葬儀を依頼したい葬儀社を決めた後に葬儀社に相談するのがおすすめです。

葬儀に関する全体的な希望を細かく伝えることができるため、最適な家族葬ホールが見つかるだけでなく、葬儀のプロならではの視点で最適な斎場を提案してもらえるかもしれません。

A.収容人数やアクセスの利便性、利用料金などが挙げられます。

家族葬を行うための葬儀場に絞って見るのであれば、以下のポイントに注目しましょう。

収容人数/アクセス/駐車場の有無/安置室の有無
貸し切りの不可/設備詳細/利用料金/口コミ

これらのポイントはインターネットで入手できる情報ですが、後悔のない葬儀場選びのためには、上記の他に葬儀社による中立的な意見をもらうことも大切です。葬儀を執り行ったことのある場所であれば「清掃は行き届いているか」「スタッフの雰囲気はどうだったか」など、より詳細な情報を手に入れることができるでしょう。

A.参列者の数とホールの規模によっては、家族葬ホールではない一般的な斎場のほうが適していることもあります。

「家族葬は一般葬と比較して小規模になる傾向がある」とご説明しましたが、「〇人まで」と定まっているわけではありません。時には、参列者が50人以上となることもあります。

参列者の人数と家族葬ホールの規模が不釣り合いであったり、供花や弔問客が多くなると予想されたりするような家族葬では、大型の葬儀が執り行える一般的な斎場で家族葬を行う方が適していることもあります。決めかねるときは葬儀社に相談するとよいでしょう。

9.家族葬を行うホール・会場は花葬儀までご相談ください

「悔いの無い家族葬を行いたい」「家族葬を行うためのよいホール、アットホームな会場が知りたい」という方は、花葬儀までぜひお問い合せください。花葬儀はお客様からのヒアリングを重視しており、おうかがいしたご希望に沿う最適な斎場を中立的な立場からご提案いたします。

お問い合わせは24時間受付のお電話、または無料の事前相談をご利用ください。お見積りは1円単位でお出しし、詳細は納得のいくまでご説明いたします。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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