家族葬を自宅で行うメリットや行う場合のポイント

家族葬を自宅でするメリットや家族葬を行うポイント

「家族葬」とは、ご家族やご親族を中心とした少人数で行われる葬儀です。
最近では新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、葬儀においても、弔問客のご参列はなるべく控えてもらった方が良いだろうという判断で、少人数である家族葬でのお別れを選ぶ方が増えています。とりわけ葬儀の場所についても、葬儀場など公共の施設ではなく、よりプライベートで自分達の目が行き届く自宅での葬儀が注目されていて、我が家での家族葬を考える方が多くなっています。
今回は、ご自宅で行う家族葬についてのメリットや、ご自宅での葬儀の行い方などをご紹介いたします。

1.家族葬は自宅でできる?

家族葬は自宅でできる?

家族葬とは、ご家族とご親族を中心とした少人数での葬儀のことを言います。ご参列者の人数もそれほど多くはなく、必要とするスペースも最小限で済むので自宅でできると思われる方も多いでしょう。ただし、ご自宅で葬儀ができるかどうかを判断するポイントがいくつかあるので、ここでご紹介いたします。

【自宅で葬儀ができるかどうかの判断ポイント】

1. 6帖程度のスペースの確保ができるかどうか
ご自宅で葬儀を行うということは、ご参列は少ないものの、故人様を安置するお布団と枕飾り、祭壇を設置する際にはそのスペースが必要になります。目安としては6畳程度のスペースがあれば良いと考えておきましょう。

2. 近隣住民の理解を得られるかどうか
葬儀の当日は普段より人や車の出入りが増えます。また僧侶に読経をしていただく場合、その声も響くことがあるため、近隣の住民には事前にご挨拶が必要です。

3. 駐車場が確保できるか
葬儀の当日、ご親族や僧侶、霊柩車など複数台の駐車スペースが必要になります。近隣に駐車スペースが確保できるかどうか、事前に確認しておきましょう。

4. 室内の動線の確保ができるか
ご自宅で葬儀を行うということは、故人様を乗せたストレッチャーや棺の搬入搬出が可能なだけの動線の広さが必要です。

5. マンション管理会社の許可がでるかどうか
マンションなどの集合住宅の場合には、事前に管理会社、またはオーナーに自宅で葬儀を行って良いかどうか確認しましょう。

6. 階層移動スペースが充分かどうか
2階以上の集合住宅にお住まいの場合、階段もしくはエレベーターで、ストレッチャーまたは棺が移動できるかが重要なポイントです。

これらの条件がクリアであれば、ご自宅での家族葬は行える見込みがあると言えます。ですが、細かな条件や状況による判断も必要です。事が進んでからトラブルになると気持ちの負担も大きいので、早い段階で葬儀社に相談して間違いのない判断をすることをおすすめします。

自宅葬とは

内容に関わらず、ご自宅で行う葬儀の総称として「自宅葬」と言います。それは、家族葬でも、一般葬でも、1日葬でも「自宅葬」です。さらには宗教についても、キリスト教であっても、仏教であっても、場所がご自宅であれば「自宅葬」と言われています。
昔は自宅での葬儀が普通でしたが、1980年代以降、住居環境の変化や近所との連携の難しさもあり、斎場や葬儀場での葬儀が一般的となりました。ですが、近年、人々の価値観も多様化し「住み慣れた自宅で、家族や親しい友人など、本当に大切な人達だけで見送ってほしい」という故人様のご遺志や、ご家族の「あまり気を使わずに、家族だけでゆっくりと最期の時間を過ごしたい」という思いを尊重しやすい世の中になってきました。そのような経緯もあり、近年では少人数の家族葬を、ご自宅で行う方が増えてきているのです。

自宅葬が注目される理由

2020年からは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、葬儀においても人数も限定した少人数で行う家族葬がより注目されるようになりました。葬儀を行う場所についても、不特定多数の方が出入りする公共施設である葬儀場や斎場よりも、家族や親族だけで自宅で行う方が感染リスクを抑えられ安全という考えで、自宅葬をお選びになる方が増えているのです。

2.家族葬を自宅で行うメリット

自宅葬が注目される理由

家族葬を自宅で行うことで考えられるメリットについてご紹介いたします。

住み慣れたご自宅でお別れができる

故人様にとっても、ご家族にとっても、住み慣れたご自宅が一番落ち着き、穏やかに過ごせるのではないでしょうか。これまで故人様が毎日を過ごしたその場所で、たくさんの思い出とともに故人様と見送ることができるということは、大きなメリットであると言えます。

ご高齢のご親族も参列しやすい

ご高齢のご参列者にとって、訪れたことのない公共の場に足を運ぶというのは大きな負担になるものです。行きなれた身内の自宅での家族葬であれば、然程移動の心配もなく、また途中、他人の目を気にせずに休むこともできるでしょう。ご高齢の方にとって自宅で行う家族葬は、あまり気を使う必要がなく、参列しやすいのです。

葬儀場の会場使用料がかからずに済む

葬儀場、斎場で葬儀を行う場合、会場使用料は必要となりますが、ご自宅で葬儀を行うとなれば、会場使用料がかからないという点もメリットのひとつです。その分の費用をその他、祭壇装飾や飲食費などに充てることができるでしょう。

葬儀についての規則やルールがなくアレンジが自由

自宅での葬儀であれば、時間の制限などもないので、ゆっくりとお別れの時間が取れますし、斎場側の規則等による制約も受けません。ご家族、ご親族と近い関係の方達だけでの葬儀であれば、葬儀の内容についても理解が得やすく、マナーやしきたり等でトラブルになる可能性も低いでしょう。細かいことを気にせず、自由なアレンジでお見送りができるのはメリットの一つとして挙げられます。

新型コロナウイルス感染症対策ができる

新型コロナウイルスが感染拡大している状況を受け、葬儀においても、葬儀社をはじめ各葬儀場や斎場でも徹底した感染予防対策がなされています。ですが、そういった公共の場の不特定多数の人の出入りを不安に思い、身内だけで自宅で葬儀を行いたいと考える方もいらっしゃいます。ご自宅であれば、換気や消毒、人と人の間隔確保など自分達で納得する方法での感染予防対策がとれるので、安心して葬儀をおこなえるという点もメリットと言えるでしょう。

3.家族葬を自宅で行うときのやり方は?

家族葬を自宅で行うときのやり方

家族葬を自宅で行う場合、どんな流れになるのか、どんなことに気を付けるべきなのか、ご紹介いたします。

自宅葬の流れ

自宅葬を検討しているときには、まずは、上記の【自宅で葬儀ができるかどうかの判断ポイント】を確認しておくとスムーズです。
その後、故人様のご逝去、葬儀社への連絡はどちらが先でも構いません。葬儀社では、その時点ですべきことや今後の段取りについてご説明、サポートを差し上げますので、早い段階で葬儀社へコンタクトをとりましょう。
その後の詳しい流れについては、下記のページでご紹介しております。

花葬儀の「自宅葬」
https://www.hana-sougi.com/plan/jitakuso/

花葬儀コラム「自宅葬とは?自宅で葬儀を行うときの流れや費用相場
https://www.hana-sougi.com/plan/jitakuso/flowandcost

家族葬のご参列者の範囲

家族葬のご参列者はどこまでお声がけするべきか、悩むことがあるかもしれません。ですが、お声がけする範囲や人数について明確な決まりはありません。一般的な目安としては、二親等くらいまでの親族が参列するものと考えていますが、ご自宅のスペースも考慮して無理のない人数をお呼びするようにしましょう。

自宅で家族葬を行う場合の花祭壇について

ご自宅で葬儀を行う場合、一般的には斎場などのホールよりも小さな空間で葬儀を行うことになります。上記の通り、おおよそ6帖程度の広さがあれば、ご自宅でも葬儀が行えると考えられますが、そのスペースを工夫して如何に使用するかが大切なポイントとなります。
花葬儀では、祭壇に限らず、そのスペース全体を活かし、故人様の人となりや、ご家族との思い出などをお伺いした全てのことをヒントとし、生花はもちろん、照明やBGM、香りまで使ってその空間を彩ります。故人様が長い間過ごしたご自宅で、ご家族の皆様で心地よい最後の時間を過ごしていただけるよう、工夫を施します。

自宅での家族葬の場合のお香典やお供花、弔電

家族葬の場合でも、お香典やお供花をいただく場合には、香典返しや返礼品を用意する必要があります。そういった負担を考え、家族葬ではお香典やお供花は辞退するのが一般的です。また、お香典やお供花などを含め、訃報を知った方々の迷いや混乱を防ぐため、人数を限定した家族葬では、葬儀前に訃報を伝えるのは、参列していただく方のみに限定するケースが多く見られます。もしくは故人の意向により、葬儀は家族のみで行うことと、お香典や供物は辞退する旨をしっかりと伝えておきましょう。
一方で弔電については、正式にお断りしていなければ届く可能性があります。この場合には後日お礼状をお送りするようにしましょう。

4.まとめ

故人様が過ごしたご自宅での家族葬は、身内だけである分、余計な気遣いが不要であり、ゆったりとした時間の中で自分達の思いのままの葬儀が叶えやすいと言えます。ただし、前述のとおり、それぞれのご自宅が戸建てかマンションかによっても、また、間取りや動線スペースによっても注意すべき点が異なります。葬儀を行う空間の使い方にも工夫が必要となるでしょう。自宅での家族葬の経験豊富な葬儀社に相談することで、臨機応変に対応してもらえ、ご家族は安心して故人様を見送ることができるはずです。
また、身内だけで行う葬儀とはいえ、大切を亡くされてお気持ちの余裕はないときです。少しの疑問が不安に変わる前に、しっかり寄り添ってくれる葬儀社のサポートを受け、心穏やかに葬儀の準備を進めましょう。そして、故人様と共に過ごした日常の延長線上にあるような、そんな最後の時間を過ごしましょう。

花葬儀の事前相談
https://www.hana-sougi.com/first/jizensoudan/

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