葬儀実例
舞台に立ちシャンソンを歌っていた奥様のために、これから向かう先での舞台をご用意しました
CASE4 最後の舞台
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- 故人様:
- 女性 71歳
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- 参列者:
- 15名
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- 式 場:
- セレモニー目黒
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- 火葬場:
- 臨海斎場
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- ご供花:
- なし
ご利用プラン:家族葬シンプルプラン
- 葬儀施行費用
(家族葬シンプルプラン) - 440,000円
- 花祭壇
- 220,000円
- リベントファミリー会員
- -50,000円
- 合計(消費税込)
- 610,000円
最後の舞台
菊は使わずお洒落にしたい
奥様はお元気なころはピアノの講師をされていたそうです。 音楽に精通されていて、舞台に立ちシャンソンを歌っていたこともあったそうです。 また、お洒落をするのが大好きで、記念日にはお気に入りのお洋服を着てホテルでお食事をされたり、豪華客船での旅行をされたこともあったそうです。「元気になったらまた行きたいわ」とよくおっしゃっていたそうです。 そんなお洒落な奥様でしたので、祭壇のお花は菊は使わず、供花のお名前札も立てず、奥様らしくお洒落なお花を使ってほしいというご要望でした。
花祭壇を舞台に
祭壇を作るにあたり、どうしたら奥様らしさを表現できるのかを考えました。
“奥様はとてもお美しく、優雅で華やかな方だったのだろう、その優雅さをどうしたら花祭壇で表現できるか”
“「元気になったらまたシャンソンを歌いたい」と病床でおっしゃっていたとのこと。きっと、その想いがお辛かったであろう体の痛みを和らげてくれたのだろう。”
などと考えているうちに「この人生での舞台は終わってしまったけど、これから向かう先での舞台を作ったらどうだろうか。」と思いつきました。
そこから、限られた予算の中での舞台作りが始まりました。華やかさを出すにはどうしたら良いのか、フローリストと何時間も話し合いました。
ピンクの幕と和紙を棺の前と後ろにドレープをもたせて設置し、お棺の周りには舞台でお客様からいただくような花束をイメージしてバラやカスミソウなどをたくさん飾ることにしました。遺影写真の周りには華やかな奥様をイメージしてバラ、オリエンタルリリー、ダリアなどの華やかなお花を使うことにしました。
照明はスポットライトをいくつも使い、お棺を照らし出すように設置しました。
舞台鑑賞
告別式当日、開式、黙祷、献花を行った後、ご家族やお孫さんにゆっくりとお別れをしていただけるよう、自由な時間を多くとらせていただきました。お母様に話しかけたり、写真を撮ったりと皆様最後の時間を心おきなくすごされているようでした。 そんな中、喪主である旦那様だけは、ご自分の席にジッと座り、ニコニコしながら皆さんのご様子を見ていらっしゃいました。 奥様の最後の舞台に、ご家族が集まりご鑑賞されているようなイメージだったのでしょうか。 きっと、奥様がお元気だったころもそのようなご様子で舞台に上がる奥様をご覧になっていたのでしょう。』
沈黙の中の「ありがとう」
参列されたご家族がお帰りになると、旦那様は奥様の元に近づき、じっとお顔を見つめながら沈黙の時間を過ごしていらっしゃいました。きっと、「最後の舞台、最高に素晴らしかったよ」と話しかけられていたのだと思います。 奥様にしか見せなかった旦那様の涙、長年連れ添ってきたご夫婦にしかわからないお2人の関係がとても印象的でした。